夜と朝と昼、過去と現在、未来。

それはどこからやってきてどこへ行くのだろう。


今。


そう、あるのは今だけ。

今、この時、目の前の現実がある。


でも、夜も過去もあったし、昼も未来もやがて訪れるはずだ。


そして人は未来を選択する。

どの道行こうが自由。

常に分岐点に立っている。


つまり、今ここに数えきれないほどの可能性、偶然が重なり合っている。

パンを食べることもできるし、パスタやカレー、焼肉、フレンチ、中華料理、機会さえあれば、その気にさえなれば何だって食べられる。


ちょっと考えてみてほしい。

それはほんの少しだけの変化に過ぎない。

食べることだけに限らず、あらゆるこの先が未来に待ち受けている。

たまたま、パンを選んだだけ。

パスタを食べる未来があったにもかかわらず。


ひょっとしたら焼肉を食べていたのかもしれない。

いや、どこか異なる次元では本当に食べているのかもしれない。


パラレルワールド、多次元宇宙。


それがきっとそういうことなのだ。


意識や心の世界ではそうして無限の選択を繰り返し続けていて、その次元での現実が展開している。





そのことが量子論で証明されているという。


もはや観念の世界ではなく、肉体など大きな物質は別として、量子に限りテレポーテーションが光速を超えて起こる。

いわゆる量子もつれ。

一方の量子の状態が観測することにより決まると、何光年も離れた所の量子の状態が確定するというものだ。


見えない世界を科学する時代到来。

量子の世界は不可解すぎる。

なればこそ、そこにこの世界や生命の謎が秘められているに違いない。

そこに付随するかのようにこの宇宙のほとんどを占拠しているダークマターやダークエネルギーの存在。

私たちが見られる物質世界はわずか数パーセントに過ぎない。


暗黒の沈黙が叫んでいる。

そこに秘められた真実を早く掬い取れよと。