「しにたい」といったのは、


気にかけて欲しかったから

かつて自分に向けられていた

優しくて愛溢れる眼差しを取り戻したかったから



「死んでやる」と

これ見よがしに、刃を手首に押し当てたのは、


愚かな自分が育て上げた

巨大で

実態の無い苦しみを、

感じ取ってほしかったから



死ぬのは怖い

死ぬことなんてできないのに




自らの死で

最期の

最大の

報復が出来ると思っていたの



じぶんが死ねば

みんな、きっと

後悔する

悲しむ


なんて甘えた考えだ



希死念慮なんて


糞食らえ