狭小なドヤの一間。




 

 

 





湯呑に注いだ、ぴすたちお


氷器に雪崩た氷角たち

其処に降り注ぐは、廿五度なる柑橘の酒汁

気持ちばかりの泡水を滴下して








まめは飲み物
さけは飲み物

汗も涙も
涎も尿も

酸いも甘いも
幸も不幸も


なんでもかんでも


ぜーんぶ
飲み物



なんでも咬んでも


ゴクリと飲み干し
どろりと吐き出せば



あーら不思議



明日への気力が湧いてくる



なんでもかんでものみほして
なんでもかんでもはきだして


そうして
餓姫は



生きている