友人へカムアウト。 | ウサダとぶにぃ

ウサダとぶにぃ

FTMの旦那さんと、そのパートナーのブログです。

前々から楽しみにしてた『オペラ座の怪人』のミュージカルを友人と一緒に見に行ってきましたーブタ音譜


実は8年くらい前に親戚から『予定が入って行けなくなったから、良かったら行ってきて』と

チケットを頂き行った事があったのですが、ぶにぃほとんど覚えていません。


と、いうのもその頃はかなりハードにバイトを掛け持ちしてまして。

その日も引っ越しのバイトで朝からバタバタしていました。

なので言ったは良いものの、感動した事は覚えているんだけど

肝心のストーリーがほとんど記憶に残っていないというなんとも勿体ない

感じでして・・・・・( ̄Д ̄;;せっかくだったのにゴメンナサイ。


で、今回は中学時代の同級生が一緒にどう?と誘ってくれたので

二つ返事で意気揚々とお出かけしてきましたブタ晴れ



でね、今回のもうひとつの目的。

それは『カムアウト』だったのです。


その友人とはけっこう長いお付き合いの間柄でして、彼氏がいる事は言っていました。

でも、FTMさんである事は言っていませんでした。

と、いうのも・・・友達甲斐が無いと思われるかもしれませんが、全部を話す事だけが友人関係では無いと

ぶにぃは考えていました。


もう少し、ぶにぃがウサダさんと付き合ってすぐの時にはあまり深く考えずに色々な人にお付き合いしている事やウサダさんの事を話したりしていました。

でも、そうしたぶにぃの態度に不快感を表す人や、陰で色々言う人もやっぱり少なからずいて。

仲良くさせて頂いていた職場の先輩にも色々言われていたようで、すごくショックだったの覚えています。


話しても、理解して受け入れてくれる相手ばかりではないのは当たり前で。

やっぱり人それぞれの考え方はある。それは理解しているつもりです。

でも、それでもやっぱり友人に距離を置かれることになるのが怖かったのもありました。



でも今回、結婚する事を意識しだしたときに

『もし自分がいなくなったら?』を今までよりもう少し考えるようになりました。



ウサダさんにはお姉さんがいます。
お姉さんはウサダさんとぶにぃがお付き合いしている事は知ってくれています。

そして、数年前からウサダさんが自分の性について悩んでいる事を知ってくれていました。


私の事を、家族に話してくれている。

それは本当に嬉しい事でした。


・・・・でも、私の家族は誰も知りません。

一度、お付き合いをしている事を話しました。

しかし、罵られるだけで理解を得ることは出来ませんでした。


家族だから一生懸命話せば解ってくれる、

それは私の家族には残念ながら適用されませんでした。


でも家族だからって押し付けるわけにはいかないとも思うようになりました。。

家族にとっては私がウサダさんというパートナーと生きるよりも

一人身で一生を終える、という選択肢の方が良い生き方だと。

そういった考え方の相違があったというだけでした。



だからこそ、家族に理解を得られない分も私は友人みんなにウサダさんを知ってほしいと考えました。

いつか、最期を迎えた時に私がウサダさんの傍にいなかったら、事故に遇ったら、まず私の両親に連絡がいくでしょう。

そして、その家族からウサダさんに連絡はいかないのだろう、と。

貯金も、お家の家具も、何もかもウサダさんの存在を自分の家族は無視していくのだろうと。

それだけは解っています。


だからこそ、みんなに知っていてほしいと思いました。

出来る限りの事はするつもりです。だけど、何も残らなくっても、自分たちの事を知ってくれている人がいてくれる事が少しでも支えになって行けるんじゃないかと。そう信じたくなりました。



なので、今回はその1歩!そう意気込んで行きました。

いやー、どうかなー、どのタイミングかなー。

あ、ランチ行くよね。その時かなー、どうかなー。

みたいになっていたのですが、やっぱり勢いだろう。そう思いランチ中に思い切ってカムアウトしました。

ブタ『いや、実はね。来年結婚するんだけど・・・・』

黄色ハルクイン『お!いよいよぶにぃもかぁ。うんうん。』

ブタ『あ、うん・・・なんだけどね、実は色々と難しくって・・・』

黄色ハルクイン『あぁ、結婚て大変そうやもんね~両親とかどうなん?』

ブタ『いや、反対っていうか、むしろ言ってないんやけど・・・』

黄色ハルクイン『あ、そうなんや~。まぁ色々あるもんね。焦らなくっていいんじゃない?』

ブタ『や、っていうか・・・じつはさぁ、あんまり皆には言ってないんやけど・・・』

黄色ハルクイン『ん?なんで??おめでたい事はみんなに言わんと!!』

ブタ『あ、いや、そうじゃなくて・・・・うん。実はな、彼氏FTMさんやねん。えっと、性同一性障害って言った方が解りやすいかな?』

黄色ハルクイン『あ、そうなんや。それで??』


・・・・・あっさり。


ブタ『・・・・や、で、戸籍の問題とかもあるから籍は入れれへんって話。』

黄色ハルクイン『あ~、そっかぁ。それは大変やなぁ。』



といった感じで本当普通。

逆にあまりにアッサリだったので身近にいるんだろうか、と聞いてみたところ。

黄色ハルクイン『う~ん、身近にはいないけど海外ドラマとかすごい見てるからね。そういうのよくあるから慣れてんかも。

私が思うに、生まれてくるときに体はどっちかにしかなれなくてさ、で、違いが出てきてって事でしょ?

私は、それも個性だと思うけど。別に良いんじゃないかなぁ?』


との返答。


それから、カナダで来年挙げる予定だということ。

戸籍の変更なんかもまだまだ出来る予定は無いから日本では籍を入れられない事。

カナダでは正式な夫婦になれるけど、日本では独身あつかいにはなってしまうけど・・・といったようなことを

かいつまんで話すと


黄色ハルクイン『カナダ遠いなぁー。行けないじゃん。あ、でも写真送ってよ?

あ、まさかカナダで暮らすとかじゃないよね?遠くなるし会えなくなるじゃん!』


でも本当、おめでとう。



そう言ってくれました。

昔からちょこちょこ柔軟な感じの子でしたが、こんなにあっさりだとは。

正直ちょっと驚きました。



でも、言えてよかったです。

まだまだ話さないといけない相手は多数いて、正直、微妙かなぁって感じの人とかもいたりします。

でもね、それはそれできっと仕方のない事だとも思っています。


考え方は10人10色。私の考えも間違っていないと思うし、他の考えだって間違いなんて無いんだろうと。

でも、笑っておめでとうって言ってくれる友人がいてくれる事に本当に感謝です。



その後は何事も無かったようにオペラ座の怪人を見て、お茶してプラプラお買い物して帰りました。

本当、楽しい1日でした。





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追伸。

いつも特に動じないそんな友人に京都タワーマスコット、たわわちゃんの頭がお線香にしか見えないと言ったらえらく怒られました。お気に入りだったようで・・・

人によって基準はマチマチですね。ぶにぃにはどうしてもお線香に見えます。

そんなぶにぃは、ひこにゃんよりもひこねのよいにゃんこの方を応援しています。

原作者さんの権利も大事にしてあげてー。