あばよ涙☆よろしく勇気(その3)
前回のぼやき記事の続きです。
「サンクコスト (埋没費用)」がテーマでした。
負けない戦いを目指すためには
「無駄を削り、節約を心がける」という流れはごく自然です。
しかし、水量が減り続けている水脈に
長く依存することはできません。
前回の記事は、やがて来るであろう「枯渇」という現実に対処するためには
節約モードから脱却して新たな井戸を掘り当てるための行動を
実行に移す時期に来ているのではないか、というところで終わりました。
さて、具体案に移る前にもう少しだけ、
「サンクコスト 」について語ってみたいと思います。
格差社会の問題が提起されてから、「二極化」という表現が定着しましたが
リーマンショック以降、新たなフェーズに突入しているという情報をネットで
見つけました。
http://www.sankeibiz.jp/images/news/121008/ecd1210081516001-p1.jpg
現在、全世帯の22.2%は貯蓄がなく、
いつ家計が破綻してもおかしくない状況であるということです。
しかも、驚くべきことに「年収1000万~1200万円」クラスの世帯で6.6%
15世帯に1世帯が貯蓄ゼロ。
さらに「1200万円以上」の世帯でも6%が無貯蓄であるという
衝撃のデータであります。
ボーナスの大幅ダウンや
身の丈以上の住宅ローンの返済
子供の養育費など様々な理由があるのかもしれませんが、
欲と見栄が織り成す浪費癖が家計を圧迫しているのは確かなようです。
これらはいうまでもなく「サンクコスト 」の産物です。
そしてもう一つのびっくり情報です。
2012年春に「就職率93.6%」という景気のいい報道がありました。
実際はこの数字にはからくりがあり、
就職希望者数に対しての内定者数での割合であるということです。
つまり就職を希望していない17万人、全体の約3割の学生の進路が不明であるままの数字であるということなのです。
優秀な生徒が複数社内定した場合の数字も就職にカウントされているとの情報も、ソースが定かではありませんがネットではささやかれていますので、
この就職率の分母と分子は限りなく怪しい数字であると認識したほうが良さそうです。
本来、就職を有利にするための大学進学であるはずが、
現実的にはあまり役に立っていないのであれば、
大学卒業までに費やした巨額な養育費は虚しく、
「サンクコスト」という語句で済ますにはあまりに申し訳ない気分になります。
以上のデータから素直に導き出される結論としては
過酷な競争の果てに、いい大学に入学して、運良く、
大企業に就職して、高収入を得たとしても、
必ずしも豊かな人生が約束されるわけではないということです。
もちろん、このことは多くの人がうすうす気付いていること
だろうと思います。
しかし、安定的かつ幸せな人生を歩むための手段であるはずの
大学進学と就職が、いつの間にか目的そのものにすり替えられて、
それでも良しとされてはいないでしょうか??
この価値観こそが人生最大の「サンクコスト」であるというのが最終結論です。
次に取るべき、「最善の一手」は
欲とつまらないプライドを手放し、
全く新しい価値観に基き、構築することが鍵となりそうです。
さらに続く