1mm happiness



■Basic data■


名前:大津まどか
生年月日:1991年12月8日 21歳
所属:京都精華大学人文学部総合人文学科3年



■Questions■


1、現在の活動


○学校
所属してる人文学部は、“芸大の中で唯一の普通の学部”って感じなのでちょっと特殊で、音楽とか環境とか、わりと何でも勉強させてくれるし、外に出てフィールドワークやディスカッションをする授業も多い。
私はその中で環境未来コースにいて、ECOとかフェアトレードとかについて学んでる。

私は東京出身なんだけど、なんとなく京都に憧れがあって、なんとなく面白そうと思って今の大学を選んだ。キャラの濃い人がすごく多いです。


○京都Xキャンプ

大学の建築の先生が結構関わってる関係で情報を知って、一年生と二年生のときに福井県鯖江市の河和田って場所であった河和田アートキャンプに参加した。
去年からは京都府でもスタートして、ゼロから関わってる。

「キャンプ」っていうとテントを張ったり飯盒炊爨をしたりするイメージを持たれると思うけど、ここでのキャンプは「滞在する」って意味のキャンプ。


去年一年間は、今後どういう風にやってくかを話し合ったり、京都府内の色んな地域を視察に行った。

今年は、天の橋立がある宮津からちょっと下に行ったところにある与謝野町というところに一か月間行って活動をする。


河和田のときは、「農業とアート」と「林業とアート」とかを掛け合わせて、アートって切り口で町を見ていった。
私は「農業とアート」のプロジェクトのメンバーとして、一年目は丸い形の草で固めたアート作品を作った。
畑には雑草がすごく生えてて、そのことを地元の人は嫌がってる。だから私たちが訪問して、刈って刈って刈りまくる。すると、おじいちゃんおばあちゃんは喜んでくれるし、うちらはそれを集めて作品にできる。


二年目は少し趣向が変わって、消費者と生産者を結び付けるイベントを行った。都会のスーパーに並んでる野菜にも生産者の名前や顔が載っていたりはするけど、実際にその人のことをもっと知りたくて「問い合わせたいんですけど」って言っても「個人情報なので無理」って言われることがあって、不思議だなと思っていた。
このときは、生産者がいる畑に消費者の方を呼んで、採れたてのナスを料理人においしく料理してもらって、一緒に畑でごはんを食べるっていう企画をした。
そうすることで、消費者の方が「この人からナスを買いたいな。」って思ってくれればうれしいし、生産者の方も目の前で「おいしい」って言って食べてもらえたらうれしいし、要望もその場で聞けるでしょ。

キャンプを開催するまでの過程がすごく楽しかった。


作品を作るために、私たちがやりたいことをやるために、事前に何度か河和田に行って、農業関係者の方の話を聴いたり、質問をぶつけたりするんだけど、そしたら知らなかったことがわかったり、課題が見えてきたり、逆に向こうの要望を聞けたりする。それを擦り合わせて、どんなことをやってくのか決めていく。


今年実施する京都の場合も、そういう風に何度も現地に足を運びたいと思う。
お互いのことをまったく知らない、「はじめまして」の状態だからこそなおさら。
大学生活はずっとここに力を注ぐかな。


東京で生まれたから全然田舎を知らなくて、河和田に行ったときも衝撃の連続だった。
畑が本当にあって、おいしい野菜が採れてることさえ、一個一個が新鮮で、小さな感動がすごく多かった。

田舎のことや地域のことを、都会の子にもっと知ってもらう入口になればいいなって思う。



2、大事にしてること


・何かを遮断する言葉を遣わないこと
「忙しい」って言葉を遣うのがキライ。
それってすごく負けてる気がする。

「わかんない」とか「知らない」って言葉も、可能性や相手をシャットアウトしちゃう言葉だと思うから好きじゃない。



3、自分の性格


・人と話すのがすごく好き
・人に何かをあげたり、プレゼントを考えるのが好き
「あの人にはこれをあげようかな」って思ったり、いいものを見つけたら「これはあの人にピッタリだなあ」とか思って、買ってあげちゃう。お誕生日でもないのに(笑)。


○課題
・結構、“二見知り”をすること
最初は気さくに話せて仲良くなれるけど、ちょっと会わないと相手にどう接したらいいのかわかんなくなって緊張しちゃう。
だから高校生のときも、夏休みが明けたときに、夏休み中一切会わなかった友達とどう接したらいいのかわからなくて悩んでた。



4、人生のターニングポイント


○大学で京都に来たこと
もっと意見がふわふわしてたけど、ちょっとだけきちんとしゃべれるようになったかなあって思う(笑)。
色んな人と話すことが増えた。
出身や大学や学部が違うと、色が変わるし、同じことについて話してても遣う言葉が違ったりして、それがすごく面白い。


○中学生のときのお茶の経験
部活としてではなく、お母さんに勧められて、意志も無くふわっとお茶をある家元に習いに行ってた。
小さな所作を気に掛けるようになったし、作法の中で「なんでここにこれを置くのか」「なんでこの順番じゃないといけないのか」その理由を一個一個丁寧に説明してくれて学ぶこともあったので、今思うといい経験だった
「おいしくなあれ」って思いながらお茶を立ててた。そしたら効くんじゃないかな、って思って。
料理とかもそうだと思うけど、相手のためを思って作れば美味しくなる気がする。



5、モチベーション


あんまり上がったり下がったりせず、平坦に生きてる。とにかく淡々としてる。

生きてる分なんとなく貯まってってるものがあるんじゃないのかなって思ってる。 頭の中での知識とか経験値とかさ。

悪いことは忘れちゃうタイプ。いいことしか覚えてない(笑)。



6、好きなエンターテイメント


○本
文章よりも、絵や写真や印象を見るのが好き。ビジュアルで満足するからじっくり読むことをしない。
雑誌は女性誌から「BRUTUS」や「Pen」なんかの文化誌まで、幅広く立ち読みする。
 
ほんとに感覚的に、「今、これが私に必要かも」って思ったものを見てるって感じ。
女性誌の最後の方の映画や本の情報が載ってるところは、ちょっとだけじっくりめに読む。


○映画
・「アメリ」
主人公のアメリは妄想が趣味、っていうか勝手にその世界に入っちゃうような子。
フランスのカフェで働いてて、周りに居る人たちをくっつけてみようとお互いにけしかけたり、意地悪な人をこらしめたりたりして日々を楽しんでる。
最後には彼が出来るんだけど、付き合うまでのやり取りもすごく面白い。
全部が理想的で、「こんな人間素敵だなあ」「ああいう人生を歩めたらすごい幸せだろうなあ」って思う。

・「亀は意外と速く泳ぐ」
ゆるゆるってしてて、夢見がちな感じの雰囲気を纏った映画。
主人公がコケたら、そこに「スパイ募集」っていうチラシが貼ってて、新たな展開が起こったりと、そこらへんに転がってそうなエッセンスが散りばめられてて、日常がすごく楽しくなる予感を運んでくれる。


○音楽
・相対性理論
ボーカルのやくしまるえつこが創りだす世界がすごく宇宙っぽくていい。
語呂あわせとか言葉の音の響きが好き。



7、日々してることや好きなこと


・人間観察
・ボーッとしたり、散歩をしながら、考え事をすること
考えること、何かを想うこと、妄想することは好き。
鴨川を飛んでるお腹が白い鳥を見て、「あのおなかはどんなふかふか加減なのかな。うちにいるミッフィーちゃんのぬいぐるみと絶対同じ素材だ。」っていつも思ってたり。その程度のレベルの考え事だけどね(笑)。


・料理
なんでも作るから、「得意料理は?」って聞かれると一番困る。
一時期はお味噌汁にハマってた。「お味噌って超おいしいな!」って。
豆腐とわかめを入れたシンプルなのが好き。
作ったとき、ちょっとだけ置いたとき、煮たたったときで全然味が変わるからいいよね。


・お寺
京都に来て結構巡ったよ。
中学生か高校生のときから「仏像いいな」とは思ってたけど。三千院とかすごい好き。
阿修羅像も好きだな。阿修羅像って8人グループなんだけど(笑)、虎か何かをかぶってるのがいたり、ちょっと困った顔してるやつがいたりしてすごくかわいい。
見てみて!絶対好きになると思う(笑)。



8、最近うれしかったこと


・年明け
12月31日ってすごくわくわくする。
31日のそわそわした感じと、1月1日っていう「ちょっと浮かれちゃう完全にいい日」みたいな雰囲気が混ざり合うのが好き。
新年だからって何かが変わるわけでもないけど、なんとなく「おめでとう」って家族で言っちゃう感じとかはうれしいし幸せを感じるなあ。


うれしかったことの多くは、ちっちゃいことなんじゃないかなって思う。
自転車停めてたのが無くならなかったりと、新年一発目に久しぶりに友達に会えたときとか。
そういうのがふわっと嬉しかったりする。



9、私の哲学


○「優しさ」とは
私はあんまり優しくなくて、人を放っておいてしまうこともあるし、話したくないなと思ったら話さなくなるから、面倒見のいい人や本当にお世話してくれる人は超優しいなって思う。本当にその人のことを考えてあげてて、どうでもいいことでも真剣に相談に乗ってくれる人は優しい人だ。


○「幸せ」とは
時間に追われないこと。
心に余裕があり続けないといけないなって思う。
スケジュール的に充実してても、心が追い付かなかったらそれは幸せじゃない。
やり続けてやり続けてフーフー言ってるくらいなら、もっと時間ややることや考えを整理しないとだめだと思う。


○「日常」とは
日常が重なって一年になって人生になる。
それに、日常は幅が変わる。
私の場合だと、京都に来たことで幅が広がったし、たとえば兵庫のことを知ったらきっとその幅はより広くなる。けれど時間軸は変わってないんだよね。


色んな一年間がある。
色んな人と出会う一年や出会いの少ない一年。
毎日学校に通う一年やほとんど入院していた一年。
全然違っても、同じ365日なんだよね。



10、尊敬する人


自分の考えを持って動いてる人が周りに多いから、みんなのことを尊敬してる。

たとえそれが誰かにとってあまり良くない方向でも、茨の道を進むことだとしても、楽な道を進むことにしても、考えて動いてる人はみんな素敵だなあって思う。



11、未来について



一度は東京で仕事がしてみたい。

今は一応就活生なんだけど、HPや説明会でいろんな会社を見てても、穴が無さ過ぎて、そんな場所に行っても楽しくないんじゃないかな、私に加担できることって何かあるのかなって思っちゃう。もうばっちり会社が成り立ってしまってるんだもん。


私は何かつくれるわけじゃないけど、つくってる人のそばにいれたらいいな、とは思う。
世の中にはいっぱい面白い人やすごい人がいるから、その人たちをくっつけていけたり、ある技術とひとつのアイデアをくっつけたりしていくことには興味があるかも。


ずーっと先の将来は、働いて結婚したのちにきれいな空気の場所に行って、採れたての野菜を口にしたり酪農とかをしながら、生涯を終えたい。




○理想の自分像


一目置かれてる人でありたい。
いい意味じゃなくて、「少し変な人」って意味で。


昔から、友達とベタベタすることやいつも一緒にいることができなかった。
あの子とも仲良いし、あの子とも仲良いし、あの子とも仲良いし、でも結局ひとり、みたいな感じで。

1テンポ置かれてるというか、「あの子はあの子だから」「あの子の世界だから」っていう風に思われてたい。


その方が責め立てられないし、深い部分には誰も触れてこないし、楽だったりする。

しゃべるのも話を聴くのもお茶するのも好きだけど、人との間にはいい距離感を常に保ってたいなって思う。



○理想の人生



悩まないとあんまりいい人生は送れないのかなって思ってるから、ちょっと先のことを悩み続けながら生きていけたらいいな。

悩むことが無くなっちゃったらつまんないし、今より淡々としちゃったらたぶん私生きていけない(笑)


その時期が来るまで、少し先のことをちょっとずつ悩んだり考えて生きていく。

それを繰り返していけば、きっと少しずつ良くなっていくし、悩んでたらハッ!とすることが起きたり、「あの人に会いたい、あっ会えた!」っていう感動を味わうことができる。
そういうことが、すごく楽しかったり幸せだったりするんじゃないかな。




1mm happiness


【About you】♯084 大津まどか



■My note■


大津まどかちゃん。
なのに、あだ名はれんげちゃん(由来は略)。


そんな彼女と出会ったのは、去年11月の学生ヨル会議主催ブックchにて。

最初のワークをするときにたまたま同じテーブルに座ってて、お互いにオススメの本を紹介しあった。
そのときれんげちゃんが紹介してたのは、めちゃめちゃおしゃれなデザイン集(画集じゃないんだけど、あれ何て呼んだらいいんだろう?)。
センスのいい子だなーと思ってた。
イベント後に、私のブログを読んでもう一度ゆっくりお話したくなったといううれしいメールをいただいたため、今回インタビューさせてもらった。


私の好きなモデルの菊池亜紀子さんにどこか似ているれんげちゃん。
れんげちゃんは、日常を愛し、とにかく丁寧に生きてる人。
心の機微、何気ないこと、些細な感覚、今この瞬間目に映る風景を、その都度味わえる人。
そして、淡々と、しかし前向きな意思を持って、言葉を紡げる人。
それが、凛とした美しい声にも表れている。


この日、四条から五条にあるカフェまで歩いていったんだけど、その道のりがすごく楽しかった。
小さなものにわくわくしたり、一つの言葉をおもしろがったり。
それは、効率を追う人やすべてに理由を求める人には無駄だと切り捨てられそうなもの。
でも、きっと一番有意義なおしゃべり。
そんな時間を彼女はプレゼントしてくれた。


当たり前のような顔してやってくる今朝を、ハッピーで迎える。
れんげちゃんはそんな才能の持ち主だ。



【ついきのついき】


このときれんげちゃんが連れてってくれたカフェが超絶おしゃれだったよ。
すっごい素敵なとこで、気に入ってしまった。

また行こうと思います。
教えてくれてありがとう^^


efish


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