今日は、ちょっとお茶時間(つまりは、よもやま話)です。

『風が吹いた』時、皆さんは何を思ったりしますか?というお題です。

心理学者・アドラーの提唱している『人の育て方に迷った時は、自分に質問をするのだ。「この体験を通じて、相手は何を学ぶだろうか?」と。そうすれば、必ず答えが見つかるだろう。』

…という考え。

さてさてどうしようかな?と、就学前の子どもたちと過ごした5月8日(木)の天候は、晴れでしたが、

10時半頃に、強い風が吹いてきました。帽子が飛ばされそうな勢いですから、

気持ちよく遊んでいた、一歳や二歳になったばかりの子どもには、たまりません。

「これは何?」と、身体中でさけびながら、

強い強い風に吹き付けられて、急いで大人にしがみついてきたのです。

泣きそうな顔をしながら、懸命に抱っこを求めます。

だってそこは、子どもにとって『安全地帯』なのですから、必死です!

私は、怖かったんだろうな…と思いながらも、「ビックリしたね」と笑みを浮かべて語りかけてみました。

すると、子どもはキョトンとして、私の顔をじーっと見つめるのです。

笑顔で「ビックリしたね。」と言われて、「?」だったのだと思います(笑)。

吹き飛ばされそうな風だったのに、『これは怖くはないの?』というきもちが、「あれれ?」と変わっていく瞬間…。

本能で『怖い!』と感じながらも、『ビックリした?』という言葉が大きな意味を持ちはじめていきます。

強い風は一度では終わりませんので、不規則に何度も何度も吹いてきます。

そのたびに小さな子は、大人に精一杯しがみついています。

『怖い気持ち』が消える訳ではないので、当たり前の行為です。

しかし風がおさまった頃を見計らい、子どもに顔をあげるように促し、ゆっくりゆっくり周りを見せていくと…、

あれれ?
年長や年中のお兄さんやお姉さんが、楽しそうに遊んでいる姿が目に入ってくるではありませんか!

風が吹けば、クルリと体の向きをかえ、風を背中で受け止めてやり過ごします。

風が吹き通ったら、すぐに遊びの再開です。追いかけっこや縄とび、フープあそびや砂あそびをたのしんでいるお兄さんとお姉さん。

幼児や大人にとって、『風』は怖いものではありません。

しかし、小さな子どもには、とても怖くて、不思議な体験をしたのではないでしょうか?

『怖くないの?』
『びっくりしたの?』

新しい言葉が結びついた瞬間!子どもにとっては魔法の時間が始まります。

五感で自然を感じている子どもにとって、毎日はいつも不思議な事で満ちています。

たかが『風』。されど『風』。

自然の不思議さを教えてくれるのは、いつも子どもたちの反応や姿だったりするな~!と、本当に思う毎日です。

さてそこで、そろそろ最初の質問に戻ろうと思います。

「この体験を通じて、あなたは何を学ぶだろうか?」
と、問われたら…、

皆さんにとって、『風』とはどんなものなのでしょうか?

大きな子どもたちには、毎日起きる、自然の不思議なイタズラだったのかもしれません。

小さな子は『怖い!』と、『ビックリした!』は同じようで、少し違う事を体験した上に、言葉を習得した瞬間だったのかもしれません。

私は、『風』という固定観念にしばられていますが、こんな場面に遭遇すると、ちょっとだけ得をした気分になっています。

こどもは小さな自然をみつける天才です。五感のすべてを働かせながら、色々なことを吸収し、発見し、あそんでみようとするのです。

ですから、子どもの柔軟な発想に、大切なことをおしえられているのは、実は私の方なのかもしれませんね。

『スゴい風だったね!』
というたった一言。

その中に、たくさんの想いをこめながら、立ち止まらない子どもたち。

どんどん遊んで、思いっきり走って、感じとる気持ちを育み続けて欲しいな!

…と、大人はついつい欲張りになってしまいますね(笑)。