いらっしゃいませ

 

清原果耶ちゃんの初主演作品!

「新聞記者」の藤井道人がメガホンをとり、桃井かおり、吉岡秀隆

坂井真紀、水野美紀、山中崇等ベテランががっつりと脇を固め、伊藤健太郎との朝ドラコンビとなれば荒唐無稽のファンタジーと言えどもしっかりした作品に仕上がりました。

そしてなんと言っても果耶ちゃんの演技が凄い!

 

14歳の女子中学生のつばめ(清原果耶)は、隣りに住む亨(伊藤健太郎)に密かに心を寄せている。一見普通の女子中学生であるが、実は母(坂井真紀)は父(吉岡秀隆)の後妻であり、母は父との間の子を妊娠していた。

本当の母はつばめが2歳の時に父と娘を捨て出て行ってしまっていたのだ。なんとなく疎外感を感じるつばめにとって唯一の息抜きは通っている書道教室の建物の屋上で星を眺めること。

ある日、自分だけのつもりの屋上に先客が居て驚く。

星ばあ(桃井かおり)との出会いであった。

星ばあの図々しさに呆れるつばさ。そしてなんとキックボードで空を飛ぶ星ばあ。驚きばかりのつばさであったが少しずつ自分のことを星ばあに語るようになる・・・

物語は、亨の家族のこと。つばめのこと。家族のこと。星ばあの願いのことを絡ませ、クライマックスに進んで行きます。

今18歳の清原果耶が14歳を演じる。

歳が近いから簡単そうに感じてしまいますが、彼女の演技を観ると明らかに14歳と18歳は違うと言うことが感じられます。

 

号泣するシーンも何を想いここまで涙が出続けるのだろうと思えてしまいましたが、むしろレストランで学(醍醐虎汰朗)と話ながら涙ぐむ姿には思わず気持ちが入ってしまいます。

でも演じている?いない?というような、なにげないシーンでの彼女の自然な振る舞い。そちらの方にこそ彼女の並でない演技力を感じさせます。

 

星ばあの桃井かおりも相変わらずで良いね。

なんて言うかスタイルが確立しているというか(笑)。

相変わらずだなあなんて思ってしまったのだけど、もしかしたら樹木希林さん亡き後、このひとがお婆さん役で定着するのか?なんても思いました。

星ばあの話す言葉にはなかなか良い物がありましたよ。

坂井真紀にのお母さん役には驚きました。最初は判らなかった。昔はちょっとアイドル的な扱いだったような気がしますが、ああ、こんな風に歳を取ったんだとホッとするような。

ストーリーは特に凝った物では無いと思いますが、オープニングのシーンなど惹かれます。

なによりも清原果耶主演だからこそ、この世界観が出来たのかなとおもいます。中2と言う設定でも決してガチャガチャしたものにならず、落ち着いた作品になったと思います。

そういう意味では相手役を伊藤健太郎にしたのは良いキャスティングと言えるでしょう。

 

なかなかの「良作」と言えるのではないでしょうか。

 

それではごゆっくりとお過ごしください。

 

2020年 日本 115分 配給 KADOKAWA

Staff

監督 藤井道人

原作 野中ともそ

企画/プロデュース 前田浩子

プロデューサー 金井隆治、

共同プロデューサー高口聖世巨、飯田雅裕

アソシエイトプロデューサー 筒井史子

ラインプロデューサー 森太郎

脚本 藤井道人

撮影 上野千歳

美術 部谷京子

照明 西田まさちお

録音 岡本立洋

装飾 田中宏

スタイリスト SAKAI

ヘアメイク 福島久美子

編集 古川達馬

音楽 大間々昴

主題歌 清原果耶

 

Cast

大石つばめ(清原果耶)

浅倉亨(伊藤健太郎)

山上ひばり(水野美紀)

牛山武彦(山中崇)

笹川誠(醍醐虎汰朗)

大石麻子(坂井真紀)

大石敏雄(吉岡秀隆)

星ばあ(桃井かおり)

          2020.10.3 Shichirigahama