いらっしゃいませ
そして
明けましておめでとうございます!
本年もよろしくお願い申し上げます!
本年最初の作品は「アリー スター誕生」です。
「スター誕生」は4度目のリメイクですねですね。
私は1954年のジョージキューカー監督作品、主演ジュディ・ガーランド、ジェームズ・メイスン版を観てから、この作品を観てみました。
ストーリーは、働きながらバーで唄い、スターを夢見るアリー(レディ・ガガ)と、カントリーロック歌手のジャクソン(ブラッドリー・クーパー)は偶然コンサートがはねた後に立ち寄ったバーで出会う。アリーの歌唱力、才能に驚いたジャクソンはアリーを飲みに行こうと誘う。押しも押されぬ大スターのジャクソンに誘われ、気まぐれを訝かしむようであったが、ジャクソンの
実直な姿に心を開く。
ジャクソンはアリーに作曲の素質もあることに気づき、翌日のコンサートに共演させようと誘う。最初は拒んでいたアリーであったが、会場に赴く。ジャクソンはアンコールにアリーを引っ張り出す。アリーは見事に歌い上げ、ジャクソンは彼女のスター性に確信を持ち、ツアーに同行させることにする。成功を収めるアリーの加入。やや陰りが見え始めていたジャクソンを蘇らせた力が、大手プロダクションの敏腕マネージャーレズ・ガヴロン(ラフィ・ガヴロン)の目にとまりスカウトされる。
アリーは売り出すためのトレーニングを受けるが、レズの売り込み方に疑問を感じている。
しかし、曲はヒット。アリーはスターダムを駆け上がり出す。
ジャクソンはアリーのヒットを喜びつつも、彼の思うアリーの曲でもなく、その方向性も気に入らなかった。いつしかアリーもレズのやり方に従い、そして大スターの仲間入りをする。
ジャクソンはアリーが初心を忘れ、どんどん自分から離れていくと思い出す。
彼はある日酔っ払って道端で寝て世を明かすが、旧友のジョージ・ストーンに助けられる。
連絡を受け迎えに来たアリーに結婚を申し込む。
結婚した2人ではあるが、気持ちのすれ違いは徐々に大きくなり、ジャクソンは酒浸りになる。
アリーはグラミー賞で新人賞を獲得するが、そのスピーチの最中・・・
この作品基本的なストーリーは、私の観た1954年のジョージ・キューカー作品と一緒です。
随所にオマージュというか前作同様のシーンが観られます。
たとえば上の「もう一度君が観たかった」というセリフも、同じようなシチュエーションで同じセリフがあります。また、メジャーデビュー前のダンスの練習シーンもあります。
結婚式のシチュエーションも同様にあります。
グラミー賞でのジャクソンの失態。キューカー版でもジェームス・メイスン扮するノーマンが失態を演じます。そしてラスト。
このようにキューカー作品をトレースするようなシーンが随所に見えます。これは監督のブラッドリー・クーパーのお気に入りのシーンなのでしょう。
ガガ様熱演です。オルヌードまで出るとはびっくりしましたが。
スターになるに従ってすっぴんから化粧が加わり、どんどん垢抜けていく。
歌も同様に上手くなっていきます。見事に流れを把握した演技。
そして意外なぐらいにすっぴんガガ様かわいいですね!
彼女演じるアリーが初めてジャクソンと飲みに行って、絡まれて殴るシーンがありますが、この気の強さ、意志の強さは、まさにガガ様そのものって感じです。
このトランプ大統領誕生への反対を示すプラカードを持つ姿を思い出します。
日本のローラ発言に対するグダグダとは偉い違いですね。
それにしても、歌が上手いのはもちろんですが、演技も上手いですね。
ブラッドリー・クーパーは歌、唄えますねえ。私は好きだ。な、あの声もしびれる。
演奏シーン、ステージングもなかなかのもんですね。
「アメリカンスナイパー」でこの人渋くてかっこいいなーなんて思ってましたが、ちょっと崩れた今回の役もかっこいい!
それにもまして、初監督作品でここまで出来るかって方が驚きです。
過去の作品のリメイクですから、脚本のベースはしっかりしているにしても、失敗したら酷評あれるのは確実な作品。プレッシャーも相当だったのではないかと思います。
キューカー版は154分。今回136分と言うことで今の音楽に合わせてスピード感があり、良いと思いました。
次回監督作品が楽しみです。今度はオリジナルで観てみたいな。
音楽良いですねェ。アメリカンロックの王道のような。
作曲はほとんどがルーカス・ネルソンですね。ウイリーネルソンの息子ですね。
さもありなんというカントリーをベースにしたハードロック。ニッケル・バックあたりのイメージして商業ベースにばっちり乗った曲として作ってもらったかと思いましたが、違うかな。ギターソロは全くルーカス・ネルソンですね。
ガガ様の曲を聴いていると、私にはマライヤ・キャリーがイメージされて仕方ありませんでした。なんか、ガガ様がマライヤをカバーしているような。ドラマ内の音楽的変遷がポップス系のバラードが売りだったのが、R&Bからヒップホップ系に変化していくところなんて同じだし。まあそういう人は多いのかも知れないけど。ジャクソンが売れてるアリーを「下品」と言ったように露出の多い姿になっていくのも同じだし。
ただいずれにしても素晴らしいボーカルです。これだけでも価値あり。
こんなに上手かったんだって、きっと思います。
ひとつ気になったことが!ツアー最後のコンサート。ジャクソンが来てくれていないと焦るアリーのステージですが。2回ほど会場内が映るのですが、最初の方。1秒程度映る会場!
あのシーンだけ「日本武道館」じゃないかなあ。映っている観客がアジア系ばかりなんだけど。
皆さん確認してください。武道館のような2階席のコンクリートが映る会場です。
友人は違うよと言ってました。でもそこだけ、他のライブ会場のカットと違いアングルが高いんです。明らかに違うんです、アングルが。漢字の東西南北は映っていませんがね。
アリーの父親たちが日本の「競馬」をやっていたり、日本びいきのガガ様のサービスなんて勝手に思っています(*^▽^*)
1954年の「スター誕生」もとても素敵です。
女性を描かしたら世界一と言われたジョージ・キューカーが監督。
「オズの魔法使い」以来、下降線を辿っていたジュディ・ガーランドに再び脚光を当てさせたことでも有名です。
両者を比較したとき、どちらも素敵な作品ですが、私はこちらに軍配が上がるかな。
特に、グラミー賞の失態をしたあとジャクソンはレズにどれほど後始末に苦労したか。アリーは口にしないだけで、アリーの道を変えてしまったと責められますが、同じことを知る術がこちらの方がすばらしい。とても細かい演出があります。
そしてラスト。ガガ様のラストも素晴らしいのですが、ジュディ・ガーランドのラストは本当に感動的で涙がポロッとこぼれてしまいます。
もし、昔の映画が嫌いでなければ是非観て欲しいなともいます。
では、どうぞごゆっくりお過ごしください
2018年アメリカ 136分 配給 ワーナー・ブラザース
Staff
監督 ブラッドリー・クーパー
制作 ビル・ガーバー、ジョン・ピータース、リネット・ハウエル・テイラー
脚本 ブラッドリー・クーパー、エリック・ロス、ウイル・フェッターズ
Cast
アリー(レディ・ガガ)
ジャクソン・メイン(ブラッドリー・クーパー)
ロレンツオ(アンドリュー・ダイス・クレイ)
ジョージ・ヌードルズ・ストーン(デイブ・チャペル)
ボビー(サム・エリオット)
ラモン(アンソニー・ラモス)
レス・ガヴロン(ラフィ・ガヴロン)
2018/12/31 Shichirigahama