良い人だと思われたい。

良い人にはなれないと諦めている私ですが、子どもの頃からずっと とにかく良い人だと思われたい。


ワルだと思われたい人っているじゃないですか、オラオラ舐めんなよオラオラ的な 輩っぽい振る舞いをなさる方。あれと同じくらいの熱量で、私は良い人だと思われたい。


なぜならとても過ごしやすいから!


例えば友達とちょっと遠出をしたいと子どもが言えば

「誰と行くの?」と親は聞くじゃない?


「悪で有名な隣町のマイキーくんだよ!」と答えて まあ即オーケーする保護者って少ないのだ。「クラス委員の丸尾くんと」と答えた時のほうが勝率は上がる。マイキーくんが運転できるから旅費が浮くという必死のプレゼンも虚しく散るのだ。

私は「ごめんね、親がだめだって…」と断られたくない。奈々ちゃんと行くならまあOKかなと思われたい。そんな子だった。


その習慣は今も続いていて、ちょっと我が子が粗相をしても少しくらいは目をつむっていただける程度には良い人だと思われていたい。

爪先に金属の入ったーーいわゆる安全靴を買おうとしたら、靴屋の店員さんに「何に使うんか知りませんけどね」と警戒されるようなうちの父のようにはならないぞ。


生きづらい世の中、少しでも生き延びやすくするべく、私は良い人だと思ってもらえるよう振る舞い続ける。詰めは甘いが。


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兵庫県明石市太寺2丁目12-27

川上奈々の似顔絵屋さん