2024年8月5日、終値は大幅安の3万1458円、下落幅は4451円と過去最大を記録。下落率(12.4%)はブラックマンデー翌日の14.9%(3839円下落)に次ぐ過去2番目の大きさ。

 

大阪証券取引所ではTOPIX先物の売りがふくらみ、取引を一時中断するサーキットブレーカーが発動。

 

自動売買システム高度化、超高速取引、一定の値下がりを検知すると機械的に売り注文を出す仕組み。こうした自動売買システムの売り浴びせが続き、東証の800銘柄がストップ安。

 

対米ドルの為替が場中に143円から141円台へと円高に振れ、ドルベースでの業績悪化が懸念される輸出企業の株価が落ち込む。

 

日経先物も売り込まれ、こちらも後場にサーキットブレーカーが発動。

ダウなど米国の先物の下落が伝わると、さらに日経平均の下落が3000円から4000円へと加速。

 

ヘッジファンドなどが先導、個人投資家の多くも被害。さらに、追証が広がり、現金確保のためにさらに売りが加速。恐怖の連鎖がこの日の大暴落を招いた。

 

暴落理由

 

その1

米国AI関連に陰り

エヌビディアは7月に25%も株価が下落。他の半導体関連も大きく売り込まる。

バイデン政権は中国に最先端の半導体装置を輸出しているメーカーに対する規制を発表。日本では東京エレクトロンが大きく下落。

株価が高い銘柄の多い半導体業界が下落することで、日経平均も最高値を更新した7月11日の4万2224円をピークに値を崩し始めた。

 

その2

FRBの利下げ延期。FRBのパウエル議長は9月に利下げをする可能性を明言したものの、現行の政策金利は5.25%〜5.50%に据え置く。9月では遅いと批判。

 

その3

7月30、31日、日銀の金融政策決定会合で、政策金利の0.25%引き上げが決まった。

3月にゼロ金利が解除になったものの、円安の是正がほとんど進まなかったことも背景にある。

この利上げに加え、日銀は量的引き締め(QT)も決定。国債を大量に買い入れることで市中へのお金の流通量を増やす緩和政策を転換し、買い入れを大きく減らすことでお金の流通量を引き締めること。

一度の会合で2つの緊縮政策を打ち出したことで投資家が動揺。

そして植田総裁の2%の物価上昇が実現するなら金融正常化のために今後も利上げを続けるというハト派から「タカ派」の転換と捉えられる姿勢を打ち出したことで市場はショック。為替が一気に円高方向に急騰。

円高は日経平均を支える輸出企業にとっては逆風になり、株価下落の要因。

また、これに驚愕したのがヘッジファンドなどの「円キャリートレード」組。

銀行から金利の安い円を借り、その円を売って利回りの高い資産に投資するはずが、「利上げ」「国債買い入れ減額」で市中金利が急上昇し、円高が進んだことで、借り入れの金利は上昇、円売りポジションは損失が一気にふくらむ。

この円キャリーの巻き戻し(円売りポジションの損切)がさらなる円高を呼び、損失のふくらんだこれらの機関が、損失補填をもくろんで日経平均先物の空売り浴びせを仕掛けたのが「8.5暴落」の引き金。だから暴落の翌8/6に大きく買い戻され、過去最大幅の上昇を記録したのだ。

 

その4

8月2日発表の7月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比11.4万人増となり、市場予想(18万人増)を大きく割り込む。失業率も前月の4.1%から4.3%へと上昇。

アメリカの景気減速、FRB利下げペースを速める憶測から日米の金利差の縮小が意識され、ドル売り円買い強まり、円相場は1ドル=147円台前半まで値上がりした。

 

その5

地政学リスク。イスラエルがイランでハマス最高幹部殺害、イランはイスラエルに報復を宣言。石油関連にも影響。

 

その6

米大統領選挙、バイデン氏に代わりハリス氏民主党大統領候補指名。投資家も警戒して消極的。

 

その7

8月は米ウォール街の証券マンの夏休み、それまでのポジションを手じまいする時期。

円キャリーの巻き戻しが急速に進んだのも、損失を一気に挽回しようと一気にショートに動いたのも、この休みに入る時期と重なったことと無関係ではない。

 

以上が8月5日暴落の主な理由と言われるもの。

 

暴落後、急騰したが、私の約30銘柄の保有株(主に小型、定位株)は8月12日現在急落の半値までしか株価は戻していない。(3銘柄利確)しかも損切り根値を決めていたにも関わらず、けっきょく下落途中に損切できなかった(>_<)

それが吉と出るか凶と出るかはわからない。

今後、地政学リスクやアメリカ景気後退でさらに下げる可能性だってあるし、逆に上がる可能性もある。ただ、これから10銘柄ぐらいに保有株を絞り込んでいこうかと思っている。