過去問を解く目的は、ただ一つ。

「入試本番で合格点を取るために必要なことはすべて身につけること」

です。

そのためにも、

子どもさんが自分一人で入試問題演習を行うようなことは、絶対にないようにしましょう。

必ず、大人(できれば、受験指導のプロの講師)が横について、解くプロセスを一つ一つ見るようにして下さい。

そうすることにより、

解く順番や時間配分、飛ばす問題の判断などにつき課題が見えてくるからです。

そういう意味で、

「塾などの集団指導の中だけで入試問題演習を行う」ということは、避けたほうがよいです。

もちろん、集団指導の中で、本番さながらの緊迫した空気の下、入試問題演習を行うことには意味があります。

ただ、前述のような、

「入試本番で合格点を取るために必要なことのうち、この子ができていないことは何か。できていないことをできるようにするためにはどうしたらいいか。」

という最も大切なことは、集団指導での入試問題演習では全く見えて来ないのです。

また、本番さながらの緊迫した空気、という状況は、模試や志望校以外の学校の過去問演習でさんざん経験できますから、自分の志望校の入試問題演習でそれを経験する必要はあまりありません。

自分の志望校の過去問演習をするときは、

いかに、

「本番で合格点を取るために必要なことのうち、身についていないことを発見し、克服するか」

が最大のポイントです。

実際に、私が個人指導した生徒の中でも、過去問演習を集団指導ではなく私との時間の中で十分時間をかけて行った子は、課題がしっかり見え、対策も万全の状態で入試本番を迎えられるため、ほぼ全員第一志望校に合格しています。

以上の理由により、過去問演習は、個人指導の中で中心的に行うようにしましょう。