わたしは、幼い頃から随分と大人びていた。

…ちがうな。

冷めていた気がする。 


どうせ周りの大人なんて、いざとなったら助けてはくれないし。

甘い言葉でなびくようなバカな子どもとはちがうんだぞと、どこかで思っていた。


なんてガキなのよ、

と遠い目しちゃう。今となっては。


だけどあの頃のわたしは、

自分1人で闘わなくちゃ生きていけなくなると、

なんとなくの直感があったように思う。


小学生の頃から、

家計の管理したり

病院の行き方調べて一人で行ったり

学校から親宛の資料も全部自分で読み込んで管理して


そんな日常があたりまえだった。

だから思い返してみると、

甘えた記憶がない。



あれがほしいこれがほしいと

駄々こねたことは確かにあったけど


それを本当に買えるほどの経済力がないことも分かってたし。


洗濯も掃除も料理も、

中学に入るまでには全部できて、

お金の管理、生活のことも問題なくできていた。


正しいお箸の持ち方とか、

冠婚葬祭についてとか、

なんか、

「親がこうだから何も知らない子ども、、」

みたいな、かわいそうというレッテルを貼られたくなかった。


そして、

「親の顔が見てみたい」

なんて、わたしにとってはたいせつな親のこと、悪く言われたくなかった。


だから、しっかり自立して、恥ずかしくない生き方をしようと決意していた。


随分とかわいげなく育ったなと我ながら思う。


今、この世の中にも、

きっと同じように、

「大人にならされた」子どももいるだろう。



それが悪いとは思わないけれど、

今になって思うのは、


もっと

もっと子どもらしく、

たくさん笑って泣いて時には喧嘩もして、

そうやって大人になれたらもっと豊かだったような気がする。



気がするだけ、

かもしれないけれど。