わたしは幼い頃、
外食なんてした経験、ほとんどなかった。
母の病気のこともあるし、
そもそも祖父母との生活の中で、
そうそう外食するなんて裕福な暮らしではなかった。
そんな中で、コツコツ貯金してわたしを大学まで出してくれた祖父はやはりすごい。
自分のほしいもの、本当はたくさん我慢していたんだろうと思う。
その事実が今になってわたしを苦しめている。
だから、
外食の思い出なんてほとんどないんだけど。
わたしがアルバイトを始め入ったお給料で、
大事な家族みんなでご飯に行きたいと思った。
なんか、そういうのに憧れていた。
経験なかったから。
初めて、祖父母、母と一緒にファミレスに行った。
そう。
ファミレスへだって、みんなで行ったのがわたしが高校生になってから。
今でもこうして鮮明に思い出せるのは、
やっぱりあの時のあの空間の、
「おいしーね!」と笑い合った瞬間に、
本当に幸せだと感じたからだ。
何を食べるかじゃなく、誰と食べるかだ。
とはよく言ったものだと思う。
祖父母は初めてのファミレスにドキドキワクワクしていたようで、ちょっとオシャレして出掛けて。
焼き魚定食を注文した。
うん、渋い😄
あの時間を過ごせたことが、きっと心の奥底でずっと鮮明にきらめいていて。
こういう場所って、
たくさんのお客様があたりまえに日々来ているけれど、わたしが感じたように
「誰かにとっての思い出の場所になるんだ」
と思った。
大袈裟かもしれないけれど、
そのときの、家族4人が揃った初めてのファミレスでの外食が、のちのわたしの人生を決めていったのかもしれない。
誰かにとっての思い出の場所を、創る人でありたい。
その思いが、わたしが飲食の世界を志したきっかけだった。
とても、幸せな仕事をさせてもらえていると日々思っている。
わたしが働くこの場所が日々、
誰かにとっての思い出の場所になれていることを願う。