小学校の入学式。
父が写真を撮ってくれた。
今も同じような光景は目にするんじゃないかと思う、
【入学式】の文字の前での記念写真。
久しぶりに見つけたけど、そこに父の姿はなかった。
撮る側の人間だったからそりゃそうなんだけど、わたしはちょっと父の顔が思い出せなくなっている。
32年別々の道。
元気なんだろうか。
生きていてくれているんだろうか。
別の家庭を築いていたら、
それはそれで、幸せでいてくれたらと心から思える自分に驚いている。
父が母と離婚した理由は、母の統合失調症を理解できずに苦しんだから。
…と、母方の祖父母に一度だけ聞いたことがある。
だけどあまり触れてはいけない話題な気がして、幼いながらにわたしはそれをしまい込んだ。
母が精神疾患、
父とは別れて祖父母に育てられるという生活がここで始まった。
「寂しい」なんて口にしたことないけど、
それはわたしの強がりだったのか、
ちょっとばかり早く大人にならされてしまった、ならざるを得なかったわたしの使命だったのか。