俳句誌 響焔 2023年月8号その2 | ナナコとジュウイチ

ナナコとジュウイチ

ちょっとしたストーリーを書いてます。あと、最近、俳句を始めました。

    隅田十景

 

大川を小舟に揺られうららけし

東京は水の街なり初桜

体内にうずき生まれり花は葉に

墨東の袋小路の牡丹かな

白南風を背に受け昭和ロカビリー

沙羅の花河岸に戦禍の名残あり

東京とわたしの恋と夏の雲

こころのひずみぎやまんの江戸切子

落花生むきつつ反芻する言葉

女郎花うそもまこともいっしょくた

来し方を振り返りたり冬木立

橋の灯のさんざめく河寒の月

春遠からじ燃え尽きそうなこころにも

梅ふふむかつて芸伎の住みし町

如月の窓開け放ち風の歌

 

上記、響焰賞佳作2席を頂きました。

有難うございました。