隅田十景
大川を小舟に揺られうららけし
東京は水の街なり初桜
体内にうずき生まれり花は葉に
墨東の袋小路の牡丹かな
白南風を背に受け昭和ロカビリー
沙羅の花河岸に戦禍の名残あり
東京とわたしの恋と夏の雲
こころのひずみぎやまんの江戸切子
落花生むきつつ反芻する言葉
女郎花うそもまこともいっしょくた
来し方を振り返りたり冬木立
橋の灯のさんざめく河寒の月
春遠からじ燃え尽きそうなこころにも
梅ふふむかつて芸伎の住みし町
如月の窓開け放ち風の歌
上記、響焰賞佳作2席を頂きました。
有難うございました。