小さいころ風呂に入るとき しばらくは じっとして 水面の波がたたないように じっとして 波がおさまるのを じっとしてまった 池や湖で動かないものは 波紋ひとつたたせることなく 鏡のような水面で じっとして それに魅せられ なぜか憧れていた 「今日こそ」 そんなふうに思いながら じっとしても やっぱりできない じぶんの体の中は動いている だからちいさな波紋ができてしまう その波紋が 今となっては 生きている証拠だったと思う