今日はNゲージ鉄道模型、KATOのEF66新製品に関する話です。先日の記事では”牽引力が強くなる”とサラリと書いてしまいましたが、何でそう思うか?をもう少し詳しく書いてみたいと思います。テスト走行(以前やったものも含む)の結果に基づいています。
いつもご訪問頂きありがとうございます。以下本編です↓。
先日のKATO EF66フルリニューアルに関する記事↓には多くのアクセス、いいね!、コメントを頂きありがとうございます。24系25形寝台特急”富士”15両編成(客車もKATO)を牽引する機関車としてEF81 412(3066-5)とEF66 54(3047-2)が在籍するもEF66の牽引力が一杯一杯、肝心の牽引力はEF81タイプの最新メカがだいぶ強い とだけサラッと書いていました。今回はその”だいぶ強い”と思うワケを走行テスト結果を交えて書いてみます。
現行EF66 54はGM-5モーターの古い動力ユニットで上記の通り牽引力カツカツ😅、機関車の重量=軸重増は登坂能力向上に有効なのは間違いないので矢印の部分(青矢印はDCCデコーダ基板の裏)にウェイトを仕込んで95.5g、製品より5g程上乗せ工夫をして走っています。
一方EF81 412の方はGM-3モーターの最新メカ、重量は103gあります。重いから有利?もありますが、それだけじゃ~説明が付かない部分があります。
ここで出て来るのがKATOのED75 757(3075-3)です。同じくGM-3モーター搭載の最新メカ、重量は72.5gとEF81,EF66よりだいぶ軽いんですが...
Short動画 ED75 757牽引
(自作)室内灯フル装備24系客車15連を牽引して難なく坂を上がれます。動画の連続勾配は平均15‰ですが、坂の始まりと終わりやスリップしやすいカーブは勾配を緩めにしているなど一定ではありません。動画手前の直線は計測したら約22‰ありました。
Short動画 EF66 54牽引
上記ED75よりだいぶ重い旧動力ユニットEF66が同じ地点を行きますが、登坂は可能なもののスリップを起こし速度低下(ロビーカーが通過する辺り)..でした😅。スリップしないようにするには頻繁にトラクションタイヤ交換が必要、またやらねばならないようです。
スリップして最も速度が低下するのは、写真のSカーブにEF66が差し掛かった辺りでした。だいぶ勾配を緩めていますが、客車の多くは22‰に乗っているのでキツかったんでしょう。ED75 757牽引では平気で通過するんですが..😁。
違いは動力ユニット構造にあると思います。左のEF66は2G車(以下便宜的に2G;第二世代と書きます)、台車中央から集電銅板が直上し、ウォームギヤは車体上方に付いているタイプです。右のEF81(ED75も)は最新メカの3G車(同第三世代)、ウォームギヤが台車マウントになっていてサスペンション機構付です。線路への粘着力向上の工夫か?3G構造は強力、車体が軽くても牽引力が出る..KATOさんの技術力が詰まっている気がします。恐らくEF66新製品は2G→3Gへリニューアルと思われるので、牽引力向上が期待できると思うワケ です😁。(なお、冒頭のリンク記事に書いた品番304タイプが1Gになります。)
前にも書きましたが3Gユニットはトラクションタイヤが車体外側の軸に付くという違いもあります。
ED75 757牽引”富士”、折角なのでヘッドマークも付けてみました。700番台は50Hz車なので九州ブルトレ牽引はあり得ないんですが😅、こんな姿も模型ならではで面白いかも..。実車同様小粒ながら3G最新動力のED75なら2GのEF66よりだいぶ軽くても24系15連を持って坂を上がれる、は動力ユニット構造の差なんだと思います。”最新”と言っても初導入からもう10年以上経っていますが..😅。
ED75 1039(ボディーのみTOMIX、動力はKATO3G)も先頭に立ちました。現在スロットレスモーターをテスト搭載しているから↓ですがED75 757同様問題なく坂を上がりました。登坂が厳しいのは殆どスリップによるものですから、モーターの種類はあまり関係ないんじゃないかと思います。動力ユニット構造は757号機と同じものです。(余談ですがスロットレスとGM-3の異モーター重連運転は今も問題無し、歩調ピッタリです😁。)
5年前に類似の登坂能力テストをやっています↓。KATOの24系25形14連を牽引、現行編成と大半は同じ車両ですが、1両短いもののKATOの純正室内灯が入っていて現在より客車の重量がありました。今回のShort動画と同じ位置付近での撮影、4種類の機関車で牽引テストしています。(旧Y!Blogで記事にしていました。以下動画はAmebloでもUp済です。)
2017年UpのYou Tube動画です。
画面をクリックいただくと再生されます↑。
動画に登場する順に...
① EF65 1103(KATO 3061-1 3G車);問題なく登坂
② EF66 54(KATO 3047-2 2G車);スリップしながら何とか登坂
③ ED75 1009(KATO 3075-1 3G車);問題なく登坂
④ ED75 1026(TOMIX 2115);立往生(手で押してやっても登坂出来ず)
という結果でした。KATO3G車の牽引力が高いのを認識したのはこの時です。以後機関車は極力KATOの3G車、EF66フルリニューアルと聞いて導入即決!となりました😁。EF66と共に現状2G動力製品しか無いEF64 1000を無理矢理3G化した なんてこともやっています↓😁。(ロクヨンは牽引力より集電不良が大きな問題でした。)
動画で立往生した④TOMIXのED75は74.5g程だったようです。(ED75のTOMIX動力は全廃になっている為↓、保管パーツで組んだ動力+ボディーだけ現役のED75 1034で計測しましたので大体です。)
テスト結果はMyレイアウトでの話です。勾配の強さ、カーブの有無等条件により結果が変わる可能性はあるでしょう。例えばもっと勾配がキツかったり..スリップに関しては軽くて良い事は何一つ無いと思うので..。ですが、
KATOの3G動力車に車体重量で説明できない牽引力向上の工夫がなされているのは間違いないと思います。トラクションタイヤ軸の軸重を僅かに増すような構造なのかな~?。写真の2G車がヒーヒー言いながら坂を上がる状態がもう暫く続きますが😅、3090-3;EF66フルリニューアル品の牽引力向上に大いに期待です😁。(写真付きのAssy表がまだ出ないんですが、動力や台車など多くが新パーツになっているので3G仕様化されるで間違いないと思っています。)
最後までご覧いただきありがとうございました。