こんにちは。

今日は予定外の鉄道模型記事です。DCC(Digital Command Control)制御の中核をなす機器がおかしくなり、予備機へ交代となりました。

 

下の[10]番のシールを貼っていたDigitraxのDCS100コマンドステーションです。左側の矢印 Track Statusの表示灯が点灯しなくなり、右側Off Lineが点灯したまま復帰できなくなってしまいました。信号が出ていないことを示しています。

この機器がすべてのDCC信号を制御する”親機”です。他の機器は全てbooster(増幅機)として使っています。なのでDCS100がダウンするとレイアウト全体の運転が出来なくなる..深刻な事態です。正直焦りました。他の機器にもコマンドステーション機能を持っている機器はあって、設定しなおせば使えますが機能には制限がかかります。

 

10cm角ほどの小さい箱ですが、これが線路にワンサカ乗っている車両をコントロール、指定した車両アドレスの車両のみ動くように、またポイント切換、重連総括制御..全ての信号を制御しています。

 

実は2週間くらい前から予兆がありました。動画の右端、113系のライトが飛行機のようにチカッチカッと点滅していますよね。おかしいな と。この車両を始めKATO/Digitraxの先頭車ライト制御基板FL-12を使っている車両だけ全て同じ症状、特定の基板を使っている車両だけ一斉に・・でしたから、これはDCC制御機器に何か不具合があるな と思いました。線路へ電源を供給しているフィーダーを切断して繋ぎなおせば元に戻っていたので騙しつつ運転していましたが何とかせねばと...

 

最初にやったのはCMOSボタン電池の交換ですが、これでは解決せず、電池の出力も3.2V、定格3Vですから十分な電圧が出ていました。

 

次にDCS100の通常結線を外して、手前のDT400を繋いで設定チェックを行いました。DT400はこのために買ったようなもの、運転も出来ますが使いにくいので多編成運転をするときにしか使っていません。

ライトが点滅するので何かの拍子にFXライトモード設定になっていないかな?を疑っていました。日本型車両では必要ありませんが、ストロボライトのような点滅をさせる制御設定が出来るらしかったので。

設定をチェックし終えたら写真1枚目の状態から復活しなくなっちゃった、機器のリセットをかけても何してもダメ でした。

 

実はDCS100には予備機(右)が在籍していました。

かなり前ですが、DCS100をブースターとして使えば予備にもなるじゃんと買っていました。

マニュアルに上記設定項目の1つ”オートリバース用ブースターの設定にする”とういう記述があったので、ブースターとしても使えると思ったんですね。しかし結局ダメでした。

別の所にDCS100はシステム中1台のみ使用可能 と書いてありました。

どうやらDCS100に元々備わっているブースター機能を”オートリバースに設定する”という意味だったようです。原本英語を翻訳したんでしょうけど、わかりにくいものがありました。

 

この予備機に交換したところ、Track Statusが点灯し、Off Lineは消灯、正常に動作するようになりました。FL-12搭載車のチカチカも解消..原因はDCS100の故障でしょうね。

故障機は2010年の購入、11年間よく働いてくれました。予備機は2013年の購入、殆ど使わずに8年経ってメイン機として活躍することになりました。意図とは違う形で持つことになっていた予備機が役に立った...

 

決して安くはないスペアを長いこと持っていたことになりますが、これが無かったらDCS100の故障と断定できたかなー?と思います。

 

ここから震災からちょうど10年の雑感です。

当時倉敷在住でしたが、たまたま出張で東京に来ていて訪問先メーカーさんで揺れを感じ、電車全面ストップで数時間歩いて実家に辿り着いたのを鮮明に記憶しています。

 

たまたまこのタイミングで起こったDCCの不具合でしたが、鉄道模型制御機器に予備が必要か?は別として、予備を持つとか備蓄とか重要だよなーと。

この予備はスペアというよりもオルタネートかな。今この題で流行りの小説ではどの意味で使っているか分かりませんが、alternate=”代わりの”という意味があるんですよね。

例えばですが、停電したら..便利だと急速に進んでいる電子決済も出来なくなる、なので現金は多めに持つようにしてみたり、電池式スマホ充電器を買ってみたり、

調理器具も通常電気ですが、カセットガスコンロを整備してみたり..

出来る限りこういう代替策を持っておくのは重要だろうな そんなことを考えていました。

太陽光発電にも興味はあるのですが、これは予算額が..自作小規模からやってみるか..。

災害はいつどこに来るかわからない、出来るだけ備えたいと思います。

 

西堀栄三郎さん(第一次南極越冬隊長)の著書”南極越冬記”の一節が強く印象に残ります。

越冬中雪上車は故障して使えなくなり、”犬ぞり”が大活躍したんですね。

”文明の利器も大変ありがたいけど、しくじったら全てゼロになる。新しい機器の他に犬ぞりのようなクラシカルなものにも捨てがたい味がある。”と。

犬ぞりがオルタネートとして機能したんですね。AIとかITとかが急拡大する中で、教訓を与えてくれているような気がしています。

 

末筆になりましたが、

東北をはじめ被災地が元気になりますように。今はウィルスで制約ですが、また行きますよー。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

にほんブログ村 鉄道ブログへ にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 DCCへ にほんブログ村 鉄道ブログ 電気機関車・ディーゼル機関車へ  Blog村へ

 

鉄道コム 鉄道.comへ