『特捜9 season7』


第4話
「愛の記憶」

浅輪直樹(井ノ原快彦)ら特捜班は、1年前に絵画修復師夫妻――井吹光一郎(三嶋健太)、華(足立梨花)――が殺傷された事件の捜査を引き継ぐこととなった。

当時、夫妻の工房では世界的評価も高い新進画家・千堂小夏(清水葉月)の代表作『愛の記憶』を修復中で、犯人は光一郎を刺殺し、華をベランダから突き落とした上で、『愛の記憶』を盗み出していた。
捜査本部は絵画窃盗グループの犯行とにらんだものの証拠がつかめず、盗まれた『愛の記憶』も行方不明という状況で長らく動きがなかったが、なんと事件以来、昏睡状態が続いていた華が1年ぶりに意識を取り戻したのだ。

唯一の目撃者である華の証言が得られれば事件はすぐに解決するものと思われたが、直樹と新藤亮(山田裕貴)が医師を訪ねたところ、衝撃の事実が判明! 
なんと華は事件の1年前から当日まで一切の記憶を失っていたのだ。
事件を思い出すのは彼女にとってつらいことでしかないのでは、と直樹はためらうが、華は記憶を取り戻すため事件現場の工房に連れて行ってほしいと言いだす。
工房は現在、事件の第一発見者でもあるスタッフの九條学(堀家一希)が、華の代わりに守っていたが…。

一方、小宮山志保(羽田美智子)と高尾由真(深川麻衣)は小夏から事情を聴く。
小夏は1年間、毎週のように華の病室を見舞っていたが、彼女が目を覚ました日にかぎって病室に顔を出すことはなかった。
小夏は井吹夫妻とは美術大学時代の同期で、『愛の記憶』は光一郎と華をモデルに描いたものだと打ち明けて…。