『院内警察』


第5話

阿栖暮総合病院の院内刑事・武良井治(桐谷健太)は、医療安全管理委員会に乗り込み、半年前にこの病院で亡くなったコメンテーター・乾井卓(中山克己)に関して、医療ミスがあったのではないかと問いかけた。
武良井は、乾井の死と同時に辞表を提出して病院を辞めた循環器内科の専攻医・前川大樹(近藤頌利)を呼び寄せた。

そこで前川は、乾井の死因は肺塞栓だったが、乾井の妻・君子(酒井麻吏)には心筋梗塞だったと説明するよう、指導医である上司の高木学(山崎樹範)から命じられたと証言する。
そうした発言を受け、乾井の執刀をした榊原俊介(瀬戸康史)は、何があったのかすべて話す、と武良井たちに告げる。

あの日、前川は、乾井が大腿骨頭置換術を受けた後に胸の苦しみを訴えたことを受け、インフォームドコンセントを行い、君子に心筋梗塞の可能性が強く、カテーテル検査が必要であること、しかし致死的な不整脈や脳梗塞などの合併症の可能性があることを説明した。
その後、バイタルは落ち着いたものの、肺塞栓の可能性を疑う前川。 
しかし高木は、Dダイマーが陰性であることから肺塞栓はないと言って様子を見るよう指示する。
そこで前川は、榊原に事情を伝えて所見を求めた。
すると榊原は「実際に患者に触れ、真摯に診た前川先生の見解が最も信頼に足る」と返す。
そんな最中、乾井が再び苦しみ始めた。
前川は、高木の指示を無視して検査を始めようとしたが……。