『悪女について』


前編

富小路公子(田中みな実)の謎の死から半年。彼女を取り巻く悪い噂は後を絶たない。
小説家の梶谷亜弥(木竜麻生)は、悪女小説を書こうと奮起。
富小路公子と関係のあった男たちなどに会い、証言を集めて、「悪女」の実像を追い始める。16歳からラーメン屋と宝石店で働きながら、株を学び、土地にも興味を持った公子は、どの人にも彼女なりの真心と愛をもって接し、誰もが自分だけと信じて疑わず、妊娠に逃げ腰の男たちには平然と「一人で産んで育てる」とそれを実行する。
そして五年後、二人の息子を連れて戸籍謄本を手に、ある男の実家に現れる。
慰謝料で土地を手に入れ、数年後には富小路ビルが建つまでに。
その鮮やかすぎる変遷に複雑な思いの亜弥だったが、やがて、公子の虚飾の人生に隠された心の在り処にたどり着く。
悪女と呼ばれてもなお貫いた一人の女の生きざまを描く。



キャスト
富小路 公子
(田中 みな実)
スキャンダルにまみれた実業家。
奇想天外な手口で資産家へと駆け上がったが…


梶谷 亜弥
(木竜 麻生)
小説家。
若くして青春小説で一躍売れっ子になるが、
スランプにおちいり…


吉田 翔吾
(吉沢 悠)
亜弥の担当編集者。
悪女小説のために取材につきあうが…


尾藤 輝彦 ・ 鈴木 義彦
(細田 善彦)
(二役)公子が16歳で身を寄せた尾藤家の長男。
公子の長男。


渡瀬 義雄
(泉澤 祐希)
17歳の公子と同じラーメン屋で働き、同棲するが…


沢山 栄次
(尾美 としのり)
17歳の公子が勤めたラーメン屋と宝石店のオーナー。


尾藤 玲子
(床嶋 佳子)
輝彦の母。
名門の尾藤家を切り盛りし、公子を可愛がるが…


伊藤弁護士
(林家 正蔵)
公子の再婚相手の弁護士。


沢山 朝子
(渡辺 真起子)
沢山の妻。
宝石店を切り盛りしている


鈴木 タネ
(戸田 恵子)
公子の母。


高倉 健
(橋爪 功)
情報屋。