ヤングシナリオ大賞
『パニックコマーシャル』


あらすじ

おしゃれなCMを作ろうと燃えるクリエイティブディレクター・新倉(30)は、発泡酒【ビアライト】のCM撮影に臨んでいた。
クライアントの宣伝担当・藤木は、新倉の企画に感動し、監督の雨宮は、広告賞も獲れると期待を膨らませ、現場は明るい空気に満ちていた。
そんななか、急きょ、頭の固い宣伝部長・石瓦が現れる。
石瓦は、新倉の企画が従来のビアライトCMとは違うことを懸念し、修正に次ぐ修正をもちかけ、CMはどんどん最初のコンテとは別のものになっていく。
そんな状況に雨宮はあきれ、タレントの女優・リンカはイライラを募らせる。
新倉は、クライアント・タレント・監督・プロデューサー、4者の事情をまとめようとするも、うまくいかない。
結果、リンカは不満が爆発し撮影を拒否、カメラは故障、現場は最悪の空気に。
いったん休憩をとることになった現場。
壁にぶつかり落ち込んでいる新倉のもとに、藤木が来る。
石瓦に反論できなかったと反省する藤木に、新倉は、すべては何もできなかった自分のせいだと返す。
落胆するふたり。
憂さ晴らしにビアライトを口にする。
それを飲んでいる時だけは、少しだけ楽になれた。
ハッとなる新倉。
自分は一番大切な商品のことを何も見られていなかったと気づく。
さまざまなオトナの事情はあるけれど、一番大切なのは商品そのもの。
原点に返った新倉は、賞をとるためではなく、ビアライトをいかによく見せるために、もう一度CMを作ろうと立ち上がることで、皆の信頼を再び勝ち取るのだった。


出演者
新倉泰人・・・赤楚衛二

藤木優介・・・黒羽麻璃央

リンカ・・・北原里英

安達元彦・・・加治将樹

宮地 守・・・きづき
 
雨宮 晃・・・川島潤哉

庄司智子・・・阿南敦子

石瓦剛志・・・田中要次



スタッフ

脚本
中村允俊

プロデュース
宋ハナ

演出
西岡和宏

制作著作
フジテレビ


相関図