『古畑任三郎 第3シリーズ』


第10話  再放送 「最後の事件・前編」

犯罪をまるでゲームのようにとらえる「新感覚派」犯罪人たちの「ゲーム」そのものに巻き込まれてしまった古畑任三郎(田村正和)、今泉慎太郎(西村雅彦)、西園寺守(石井正則)の3人の刑事。
現実か、幻想か、進行する「電車ジャック」事件。
コンピューターを駆使し、それを仕掛ける犯人たちの意図は何か・・・。
2週に渡って繰り広げられる未曾有の犯罪に、この前編で古畑たちはどう闘うのか。
ボストンバッグを抱え、逃げ回る牟田(小原雅人)。
牟田は、車内にバッグを置き忘れたまま電車を飛び出し迫る男に射殺された。
事件は通り魔の犯行と片付けられそうな気配。

一方、牟田を追っていた「SAZ」のメンバーは、牟田が持っていたバッグが電車に置き去りにされたことに頭を抱えていた。リーダー・日下光司(江口洋介)は、遺失物センターに眠るバッグを取り戻す秘策に思い当たった。
駅の管理センターにやって来たSAZメンバーの一人・浅香(斉藤洋介)は、警視庁公安部と称し「電車ジャック」の予告があったと告げる。
電車が乗っ取られることなど無いと言う職員の前で、路線表示板の最終列車705M列車が停止する。
すかさず「電車を乗っ取った。5000万円用意しろ」と日下の声で無線が返ってきた。
日下たちメンバーは、近くの寺に設置したコンピューターを操作し、駅の管理センターの通信回線をコントロールしているのだった。
が、管理センターには偶然、古畑と西園寺が居合わせた。
「なぜ予告したのか」
「終点でつかまると分かっている電車をなぜジャックするのか」
「重い小銭しかない電車の売り上げをなぜ狙ったのか」・・・。
不可解な犯罪。
そこに、ジャックされているはずの最終列車で今泉がやって来る。
「ジャックされたのは我々だ」。
気付く西園寺の前にSAZメンバーが立ちふさがる。
3人の運命は・・・。