『記憶』 


最終話「明日へ」

世間が注目する中、御厨の再審が始まる。
見事な手腕で検察側の言い分を論破していく本庄。
ところが、重要な場面で質問を忘れて立ち尽くしてしまう──。
弱気になった本庄は二宮にあとを託そうとするが、15年に及ぶ事件の決着は自分自身の手で着けるべきだと二宮は励ます。
初花と奥寺は、裁判にすべてを賭ける本庄のために凶器の特定を急いでいた。
本庄はこの裁判の中で御厨の事件と亮介の事故の接点を証明し、片桐を法廷の場に引き摺り出そうとしていた。
それには直人の証言が不可欠だったが、三上の妨害に遭い時刻になっても直人は現れない。
祈る佳奈子。
直人も何としても誰にも邪魔されない公の場で本庄と佳奈子に謝罪したいと、必死に法廷を目指す。

一方、遥香は負担のかかる裁判に立ち続ける本庄の病状を心配する。
相談を受けた沢島は、今の本庄にとって裁判が生きる糧であり、むしろ裁判が終わって緊張の糸が解けたときが一番危険だと説明する──。