木曜ドラマ
『緊急取調室 THIRD SEASON』 


第1話 初回拡大スペシャル

全取り調べの完全可視化が実行される日を数カ月後に控えた警視庁では、各署の幹部を集め、被疑者への接し方を穏やかにするよう、極端な指導が行われていた。
ところが幹部たちが見学する中、「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」の取調官・真壁有希子(天海祐希)は反省の色がまったく見られない被疑者を、激しい剣幕で一喝。
警視庁初の女性刑事部参事官・菊池玲子(浅野温子)から、しばらく取り調べを控え、新任の教育係に専念するよう命じられてしまう。 

その矢先、傷害致死・死体遺棄事件で懲役12年の判決が確定し、護送中だった受刑者・野本雄太(淵上泰史)が逃走。
主婦・藤沢さおり(市川由衣)を人質にして民家に立てこもった野本は、なぜか交渉役に玲子を指名する。しかも、この事件は期せずして、警視庁を揺るがす事態へと発展! 
なんと、たったひとりで家内に突入した玲子が、野本に対して発砲し、死なせてしまったのだ。 

人質救出のためにはやむなし…との見方が世間に広がる中、キントリは事件の経緯を記録するため、玲子の取り調べを開始する。
キントリの面々が目を光らせる中、終始落ち着いた様子で応じる玲子。
殺害時の状況に関する証言もさおりのものと一致しており、職務執行法に抵触する点は見受けられない。
だが、彼女が交渉役に指名された理由はもちろん、突入から発砲までの時間の短さが、どうも引っかかる有希子たち。
しかも、玲子はどういうわけか威嚇射撃は行わず、2発も発砲して…!?


キャスト
天海祐希
真壁有希子 役
警視庁捜査一課「緊急事案対応取調班」(キントリ)の刑事。かつては女性初の捜査一課特殊班(SIT)の長として活躍していたが、ある事件で犯人との交渉に失敗し、キントリに配属された。
一匹狼タイプだったが、キントリチームに連帯感を覚え、自身のチームとしての役割を大切にするようになる。
犯罪を強く憎んでおり、被疑者を「丸裸にする」ことを信条に、取り調べに臨んでいる。

田中哲司
梶山勝利 役
警視庁捜査一課「緊急事案対応取調班」の管理官。
警察組織の階級主義や、縄張り争いなどのしがらみに苦慮する一方で、出世ももくろむしたたかな中間管理職。
真壁とは旧知の仲で、かつての戦友という名目でキントリチームに抜てきした。
誰を取り調べの担当にするかを冷静な判断力で決定する。メンバーからの信頼も厚い。

速水もこみち
渡辺鉄次 役
警視庁捜査一課一係殺人捜査第一係の刑事。
係長の監物とコンビを組んでおり、周囲から「もつなべコンビ」と呼ばれている。
捜査における駆け引きの機微などは一切持たない。
監物の命令であればどんなことでも従順に従う。
一方で、キントリチームとの関係をうまく利用するという合理的な面も垣間見える優秀な刑事。

鈴木浩介
監物大二郎 役
警視庁捜査一課殺人捜査第一係長。
自分たちが検挙した犯人を横取りしていくキントリを敵対視している。
それでも最近は徐々にキントリチームの実力を認めつつあるが、相変わらず「俺たちはパシリじゃねぇ」が口癖。

大倉孝二
磐城和久 役
警視庁刑事部部長。
過去の不正などによる、警察不信、警察批判を払しょくすべく、「開かれた警察」をモットーとしている。
キントリの管理官・梶山をライバル視しており、彼らの活躍を内心では面白く思わないが、その活躍すらうまく利用し、自分のポジションを確立しようとしている。

でんでん
菱本進 役
警視庁捜査一課「緊急事案対応取調班」の刑事。
刑事人生の大半が暴力団担当(マル暴)だったためか、風貌も物言いもヤクザそのもの。
被疑者を時にはおだてたり、時には脅したり、はたまた取引をもちかけたりと、マル暴で培ってきた海千山千の経験で被疑者を落としにかかる。
真壁のことを「おばはん」と揶揄したりもするが、その能力は認めている。

小日向文世
小石川春夫 役
警視庁捜査一課「緊急事案対応取調班」の刑事。
キントリチームきっての頭脳派で、被疑者にはソフトに対応するものの、徹底した洞察力を武器に追い込んでいく。
笑顔を崩さない柔和な男だが、誰も本当に笑っているとは思っていない。
有希子をからかったり、皮肉を言ったりすることもあるが、有能な同僚として認めている。


スタッフ
脚本:井上由美子
プロデューサー:三輪祐見子、都築歩、松野千鶴子
演出:常廣丈太、本橋圭太

主題歌:Prime Numbers/家入レオ