ダイヤモンドやジュエリーの鑑定依頼を受けることがよくあります。依頼される方は、個人的に客観的な評価を知りたいという気持ちがあるのでしょう。一方で、メーカーや私のような流通に携わる者としては、偽物を排除し、お客様に安心感を提供したいという思いがあります。

今回は、そんな鑑定に関する疑問にお答えします。

 

 

  • 鑑定は世界統一されているのか?(基準・水準)

  • どのような鑑定があるのか?

  • 個人で鑑定をお願いする方法や値段は?


 

「遺骨からつくってもらうメモリアルダイヤモンド」を夫に黙って鑑定してみる?

 

ダイヤモンドやジュエリーを鑑定してもらいたい場合、ダイヤモンドはダイヤモンドの鑑定、ジュエリー(金属部分)はジュエリーの鑑定というように、それぞれ別々に評価されます。ダイヤモンドで最も有名な鑑定機関はGIA(ジー・アイ・エー)です。一方、ジュエリーの金属部分については、日本では財務省令の品位証明規定に基づいた検定が行われます。

 

GIA(Gemological Institute of America)とは?

 

GIA(ジー・アイ・エー)は、Gemological Institute of Americaの略称です。これは、1931年にロバート・シプリーによって設立された宝石学の教育機関であり、公設機関ではありません。

GIAは独自のダイヤモンドのグレーディング(品質評価)法を開発し、それを世界中に広めました。現在、その基準は世界中で利用されており、米国カリフォルニア州カールスバッドに本拠地を置いています。

 

ジュエリーの検定

 

日本では、金の品位に関する直接的な法律上の規定はありません。しかし、財務省令の品位証明規定によって、K22・K20・K18・K15・K14・K12・K10・K9の9品位の製品を、業者の要望に応じて検定することになっています。この検定結果は、ジュエリーに刻印されます。

「これだけで本当に大丈夫なの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。そこで重要な役割を果たすのが、業界団体です。


 

ジュエリーの鑑定と業界団体

 

国際的な業界団体がまず設立され、その流れをくんで日本国内でも同様の役割を持つ業界団体ができています。なぜ業界団体が必要なのかというと、業界の自主的なルールが製品の発展や消費者からの信頼感に繋がるからです。

 

CIBJO(シブジョ):国際貴金属宝飾品連盟

 

CIBJO(シブジョ)は、国際貴金属宝飾品連盟(World Jewellery Confederation)の略称です。1926年に国際的な宝石・貴金属業界の情報交換と相互利益のために発足しました。国連の諮問機関となることで、宝飾品に関する国際的なルール作りに貢献しています。日本からは日本ジュエリー協会が参加しています。

 

JJA(日本ジュエリー協会)

 

JJAは、日本ジュエリー協会(Japan Jewellery Association)の略称です。宝飾品の製造、輸出入、販売に携わる会員からなる団体で、ジュエリーに関する調査研究や国際交流の促進などを通じて、業界の健全な発展を目的としています。

 

合成石の呼び名について

 

一般社団法人日本ジュエリー協会(JJA)と一般社団法人宝石鑑別団体協議会(AGL)の両団体は、1994年に「宝石もしくは装飾用に供される物質の定義および命名法」を定めています。この中で、人工生産物を以下の3つに分類しています。

  • 合成石

  • 人造石

  • 模造石

**同種の天然石が存在する人工生産物は「合成石」**と定義されており、人工的に製造されたダイヤモンドは「合成ダイヤモンド」と呼称されます。また、天然に対応するものが存在しない人工結晶は「人造石」と呼ばれ、例えばキュービックジルコニアは「人造キュービックジルコニア」と呼ばれます。

この「宝石もしくは装飾用に供される物質の定義および命名法」により、人工的に製造されたダイヤモンドは、**合成ダイヤモンド(英語では Synthetic diamond)**と呼ぶことが正式に定められています。

 

ジュエリー・デーをご存知ですか?

 

ちなみに、11月11日は「ジュエリー・デー」です。1986年に宝飾産業の発展と消費者へのアピールを目的に制定されました。この日は、日本で宝石の世界共通単位であるカラット(1カラット=0.2g)が導入された日でもあります。

 

ダイヤモンド以外の宝石鑑定

 

ダイヤモンド以外の宝石を鑑定する機関もあります。**ICA(アイ・シー・エー)**は、国際色石協会(International Colored Gemstone Association)の略称で、色石の販売促進を目的として設立された団体です。採掘業者、研磨業者、卸売業者などの個人資格で構成されており、小売業や鑑別業に従事している者は加入できません。

その他に、**AGL(宝石鑑別団体協議会)**という組織があり、主要な宝石鑑別機関29社が参加しています。これは、宝石の鑑別・鑑定に関する諸問題の検討と解決のために設立されました。ダイヤモンドのグレード調査や調整、鑑別規約の制定、鑑別方法の研究などが行われています。


 

個人でダイヤモンドやジュエリーの鑑定をお願いするには?

 

これらの業界団体に直接鑑定を依頼したいと思われるかもしれませんが、残念ながら個人が直接鑑定してもらうことはできません

では、どうすれば良いのでしょうか?やはり、街の身近な宝石商やジュエリーショップに持ち込むのが一番です。そうすれば、ダイヤモンドとジュエリー、それぞれの鑑定を一度にお願いすることができます。その場合、鑑定費用は少し割高になるかもしれませんが、目安として2万円〜数万円程度を見ておくと良いでしょう。

私がおすすめのジュエリーショップがあるかと問われれば、もちろんありますが、特定のお店をおすすめすることはいたしません。代わりに、お近くのジュエリーショップを見つけて、そこで鑑定をお願いしてほしいのです。ご近所のジュエリーショップをおすすめするには、明確な理由があります。

 

ご近所のジュエリーショップをおすすめするワケは?

 

ご近所のジュエリーショップをおすすめする理由は、1年に1回、定期的にメンテナンスをしてもらうことが非常に重要だからです。

  • 定期的な点検のため:年に1度はプロの目で点検してもらい、状態を確認しましょう。

  • 迅速な修理のため:万が一、ジュエリーが壊れてしまったときに、すぐに修理を依頼できる安心感があります。

  • 早期発見のため:壊れそうな部分や、変形したリング、緩んだ爪などを早めに見つけてもらうことで、大きなトラブルを防げます。

  • 長持ちさせるコツを聞くため:「運転する時はリングを外す」といった、ジュエリーを長持ちさせるための日常的なアドバイスを受けることができます。

ご近所に信頼できるジュエリーショップを見つけておくことで、ダイヤモンドやジュエリーを末永く、愛着を持って使い続けることができるでしょう。まるで月に一度美容院に行くように、年に一度はジュエリーのことを気軽に相談できる「街のジュエリーショップ」を見つけておくことを強くおすすめします。

もし、あなたのお気に入りのジュエリーショップがございましたら、ぜひコメント欄に書き込みして教えてくださいね。


 

夫に黙って遺骨からつくってもらうメモリアルダイヤモンドを鑑定してみる?

 

ダイヤモンドの鑑定方法は、国際的な業界団体によって基準が定められており、世界中で統一されています。そのため、どこで鑑定を行っても、結果は世界基準に沿ったものとなるでしょう。

もし、あなたがお持ちのジュエリーやダイヤモンドを鑑定してもらいたいときは、ご近所の信頼できるジュエリーショップを見つけて、そこでお願いするのが一番です。なぜなら、そうすることで、あなたのジュエリーを末永く愛着を持って使い続けることができるようになるからです。