あの日、私はたまたま、在庫が少なくなったトイレットペーパーを買いに出掛けていた。
普段なら、トイレットペーパーは嵩張るし余分には買わないけど、お買い得品があったので、たまたま、18ロール入りを2パック買って帰宅した。
小学校6年生だった次女のクラスではインフルエンザが流行っていて、その日から学級閉鎖になっていた。
1学年3クラスで、もう1クラスも学級閉鎖になったと聞き、明日から学年閉鎖の予定だった。
帰宅すると、普段あまりテレビはつけていないのに(地上波になり、1ヶ月テレビがつかないことに気付いてなかったくらい、テレビ見ない家です)
珍しく子供達がテレビを見ていた。
そこには当時の安倍元首相が映っていて、子供達がニュース見てるの?と思った。
そうしたら長女が
「明日から学校休みなんだって」
と言った。
「次女達、3組も学級閉鎖になったから、6年生学年閉鎖だってね。」
と私は答えた。が、、、
「うん、その予定だったけど、日本中、学校休みにするって、安倍さんが言ってる。」
、、、はぁ?!
ってのか、正直な感想だった。
確か、2月下旬だったと思う。何の前触れもなく、一斉休校が始まった。
ちなみに次女は、次に登校したのは卒業式だった。
子供達の学校は休みだけれど、長女は中学生だし、次女も小学校6年生。昼間だけだし、自由に自宅に戻れるし、私の仕事にそこまで支障はなかったが、休校により、世の中に恐怖心が芽生え、営業活動のし辛さをどんどん身に滲みていった。
まるでばい菌扱いのような態度をとられる方もみえた。
留守番しているだろう小学校低学年と思われるお子さんが、一人で外を眺めているお宅もあった。
人気はあるが、不在を装うお宅も増えた。
仕事が、全然仕事にならない。
営業なのに、人と話さず1日が終わることもあった。
当然、成績は挙がらない。
時給制だったが、人と話せないので、すぐにその日のエリアが終わってしまう。
歩合はもちろん、時給でも稼げない
不安を感じ始めていたある日、
休校から、半月も経ってないくらいだったかな。私の職場から連絡が来た。
業務中止、自宅待機。
営業職で、担当地域を歩き回り、各家庭を回り、営業活動をしていた私は、未知のウイルスにより、仕事を奪われた、、、。
ちなみに、
トイレットペーパーを買った翌日、関東在住の友達から、
トイレットペーパーやティッシュが店頭から消えてると聞いたが、
「こっちは山ほど売ってたよ。お値打ち品もあったから、2パック買ってきたし。」
と答えた。
が、二日前には山ほどあった物が、消えていた
たまたま2パック買い、本当に良かった。
自宅待機期間だったから、トイレットペーパーの減りも普段より早かったし。