老人と 砂老人は もう 寒くなった 砂浜に いた 腰を 下ろし 手のひらで 砂を にぎり 絞めた 砂は 指あいだから こぼれ落ちる まるで 乾いた 砂のように いや あの時 もう少し 思いやりと やさししさあれば 少しは 手のなかに 砂は 残ったかも 残った ものは 後悔 砂の 中に 光るものを 見た 老人の 涙 それとも 夕日に 映る 桜貝の光か 老人は つぶやいた 人は もっと やさしく なれる はずだと