何年もの間、会わなかったのに。
二人の距離は自然とすぐに、昔のままだった。
会わなかった間の、お互いの出来事を聞いてみたり。
懐かしい友達との再開の、楽しい時間で、いいお酒のつもりでいた。
旦那がいて、子供もまだ小さい彼女を気遣い、いい時間にもなり、
もう遅いから帰ろうか。また次楽しく飲もうよ。
なんて言葉で、お開きにするつもりだった。
でも。
その時、帰らないでいてくれたらいいのに。
なんて、心のどこかで思ってしまった自分もいた。
でも、私はその日を、この時間で終わらせるつもりだった。
彼女は、
朝まで呑んでいいって言われたから帰らない。
と。
常識は持っているつもり。
だから帰そうとした。
でも彼女は帰らない。
常識と、うっすら思い出した彼女を愛していると言う気持ち。
葛藤の末。
じゃあ。
ホテルでも行こうか。
こう言えば、
彼女も、ちゃかして、その夜はおしまいになると思い言った言葉に。
うん。
正直。私の方が動揺した。
予想もしなかった答えに。
そして、そのまま。
二人の間に少しの距離もなく、
手を繋いで、寄り添って、タクシーに乗って。
私は、もう、自分の気持ちと欲望に正直に。
今夜を過ごすと決めた瞬間だった。
