何月かは忘れた。冬休みも終わり暫くしたころ、とある男子がまだ私と付き合ってるのかと大きな声でF木に聞いてきた。
F木は、うんと言った。
きっと私も聞こえるから優しさからだろう。
その夜、F木に電話をした。
「今日、付き合ってるっていったよね。だけど自然消滅みたいな感じだよね。もういいよ…」
確かそんなことを言って終った。
別れすら言ってくれないF木だった。
そのあと1年くらい同じクラスだったけど、どうすごしたんだろう…
未練はタラタラだった。
O島の力も借りた。
まだ、ばぁなちゃんは好きみたいだと伝えてもらった。もう、ななさんとは付き合えないと返事はきた。
それはわかってた。
そして卒業してカラオケ店であって、二年後くらいにオデン屋であった。
女の人と二人でオデンを作っていた。
店の客は常連みたいで、この二人結婚するんだと言った。
F木は「ななさんは結婚しないの?」そう聞いたでもまだ二十歳くらいだよ!?
F木は「前みかけたよ。黒い服きてたよね。今も黒い服だし、夜だとよくわかんない」
そんなことを言われた。きっと私の服装が嫌だったのだろう。黒はやめた方がいいみたいな感じだった。
化粧もかなりしていた。そんなに黒だとは思ってはいなかった。花柄のワンピースだ。
それから暫くしてオデン屋は潰れていた。
そしてF木のことはそれから見てない。今あっても分からないかもしれない。
私は仕事に行くのに徒歩でF木と気球を見に行った公園をほぼ毎日通っていた。
9月や10月になると秋桜が揺れていて私はせつない気持ちに毎年なった。
終わり