私がハタチくらいの時に高校時代の友人と札幌に遊びに行った時のことでした。
夜になりお腹がすいた二人は飲食店を探しました。
その時私はオシャレな店に入りたくて探しました。
なんだか雰囲気のある洋食屋さんに入りました。
階段を登ったか降りたか忘れましたが、白い首だけのマネキンのようなものが飾られてました。
ちなみに友人は超普通な人です。
きっと札幌ラーメンで良かったのですが、私のわがままで何も言わずについてきました。
店内について後悔し出していました。
二十代くらいの男性の店員がオーダを取りに来ましたが、イカスミパスタコースくらいしかありません。
私はイカスミは食べたことはありませんが、きっと無理だろうと思いました。
店内は、うちらしか客がいなく、薄暗く、奇妙なものばかり飾られていました。
最初にサラダがきたような記憶があります。
イカスミは、やはり無理でした…
店内にはグランドピアノがあり、四十代か五十代くらいのガリガリな女性が出てきてピアノを弾こうとしてます。
男性店員も横に二人並んでました。
楳図かずおの漫画に出てきそうな痩せこけて髪も降り乱れているいるような女性はこう言いました。
「フランスが水爆実験をした日です。おろかなことをした。讃美歌を捧げる」
そして歌い出しました。私はもう怖くて怖くて逃げたくなりました。
最後に珈琲が出ましたが、あまりに濃くて泥のようでした。
もちろん飲めません。
多分３０００円か５０００円くらい払い命からがら逃げ出しました。
あまりのショックにそのあと友人と話せなくなりました。
友人とはその話は暫くタブーになりました。
そして次に札幌に来た時に、その友人と食べた札幌味噌ラーメンはなんと美味しかったか。
あの不思議なお店は名前も知りませんが、なんだったのでしょうか?たしかすすきのあたりだった記憶があります…
サバトのようでした。