ゴンベ | なないろDreamer

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下駄履きの生活者ブログです。

私が小学6年生の時に学校帰りに後をついてきた犬、その名は「ゴンベ」


うちの玄関で何時間も居て父親が帰って来ました。

父親「そうか、おまえはずっと玄関にいたのか」

私「そうだよ!ずっといたんだよ!飼っていいでしょ!?」
少し酔っているようで機嫌もよく、うちで飼うことを許してくれました。

母親は、少しやれやれ、と言った顔をしていたような…

私はスッゴク嬉しくて嬉しくて。
「おまえは名前はなんていうの? 名前がないからナナシのゴンベエだね? そうだ名前はゴンベにしよう」


私も小学生で元気がよく、ゴンベとはよく遊びました。
雪が降ればソリに乗せたりしました。(本当は引いてほしかったけど無理でした笑)

でもゴンベとの生活は一年半くらいでした。


うちが一軒家からマンションに引っ越すことになったのです。

絶対引っ越さないといけない訳ではありませんでした。
海に近い我が家は潮風であまりいい状態ではなく、母親はマンション暮らしに憧れていたのです。

「ゴンベはどうするの!?私は嫌だよ!」

私は猛反対しました。


父親は自分の妹にゴンベを預けることにしました。


私は泣く泣く承諾するしかなかったのです。
子供になんの主導権もないのですから…

まだ保健所に連れて行かれなかっただけマシだったのです。
実はゴンベの前にアロという犬を飼いましたが二週間くらいで居なくなり、キカナイ犬だから保健所に連れて行った。と、いうことがあったからです。
アロも私が拾ってきた犬でした。
小学一年生頃に…。

だからゴンベは親戚に預けられるだけでも、良かったとも思いました。

私はたまに片道40分自転車でゴンベの顔を見に行きました。
嬉しそうに飛びつくゴンベ。

ある日ゴンベが、逃げていなくなったと聞きました…。

確かに、うちにいた時もよく脱走はしていたので、有り得るといいますか…残念だけど仕方ないと思いました。

そう思っていましたが数年後…苫小牧にいた、おばあちゃんが遊びにきた時にポロリと私に漏らしたのです。

「ゴンベは山に捨てたみたいだよ」


私は混乱しました。おばあちゃんの前では何も言いませんでしたが、母親に後で聞きました。

「近所の畑を荒らしたから、おじさんが車で山に捨てたみたいだよ…。」

私は誰も責めませんでしたが、その日から苦しみは今も続いてます。

思えばゴンベは元々どこかの飼い犬だったようで、首輪をしてました。

その首輪が小さくなったから新しい首輪を買ったのです。

初めて首輪を取りました。
なんと名前と電話番号が書いてました。

母親は電話しました。
私はゴンベを返したくなくて電話を反対しました。

母親は心配してるといけないからと。
「もう野垂れ死にしているかと思った。無事で良かった」
そう返ってきたようです。
その時にゴンベを返していればゴンベは…。
凄く後悔しています…。
あの時の私には出来なかったでしょうが…。


今、飼っている犬を見ると、たまにゴンベと重なって涙が出てくるのです。。
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うちに来てまもないゴンベ可愛い犬でした。
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