掘り起こさない美しさ。☆ | シン・135℃な裏庭。

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『信仰というものは人の心の深みに埋めておくもので、それでこそああやって切々と美しく浮かび上がってくるものなのだ。

もちろん、風雪に打たれ、堪え忍んで鍛え抜かれる信仰もあろうが、これは、こういう形なのだ、むやみに掘り出して人目に晒すだけがいつの場合にも最良とは決して限らないのだ、ことに今ここに住む我らとは、属する宗教が違う。

表に掘り出しても、好奇の目で見られるだけであろうよ、それでは、その一番大事な純粋な部分が危うくなるだけではないのか、と。』








『家守綺譚』より。☆



梨木香歩さん。☆