
この薔薇に見とれていると、小さい頃、ステキな女性にしかみられなかった気配と同じだと気がついた。
私の母は仕事をしていたから、母がいない家も知っている。
母がいなくなった室内は古びたコンクリートのように暗く、鋭角で、色をなくした世界だった。
母がいたり、帰ってくるだけで、嘘のように空間がこの薔薇から発せられるニュアンスのように、柔らかくぼかしたような優しい色調に変化した。
保育園の時、私を救ってくれた優しい優しい先生もこの薔薇と同じニュアンスの中に核として存在していた絵のような記憶。
そのものの個性がくっきり。ではなく空間を柔らかく変える気配?そういう存在。
この気配を持つ女性は、実はなかなかいない。
だけど本当は、女性というのはこういう存在なのかもしれないな♪
うっとり
こういう空間の中ではじめて人は伸び伸びと育つということを、この気配がないと怖くてたまらないから、ウロウロと徘徊するのだということを、私は小さい頃から知っていた。☆