ふと思い出したお話。。
もう記憶があやふやなんですが
どなたかのエッセイであったことは間違いないです。
ご自分のお母様だったのかな?
昔ながらの大きい商家に嫁ぎ、
記憶の中の母は、誰よりも早くから働き、そして一番最後に休む。という身震いするほど毎日毎日を家事に子育てに仕事に奉公人の世話までふる回転。
子供の頃は、そこまで感じなかったそうですが
大人になり、それがどれだけ大変なのかということが身に染みてわかった頃、
ふと、お母様に
「あの頃はよく倒れずにやっていたよね」
と、なんとなく聞いた所、
お母様は、ふと懐かしむようにこう言ったそうです。
『あの時はね、たまの買い出しの時、
もう疲れてどうしようもない時、
こっそりと実家によって寝させてもらっていたの。
母は何も言わずに、黙って寝かせてくれていた。
そして起きたら何も問うこともなく
黙って送り出してくれたわ。
ほんの僅かな時間だったけど
ありがたかったわ。☆』
そのお母様の世代の嫁という立場はいかなものだったかとは
皆さん推測できると思いますが、
このお母様の陰ながらの優しさ。
自己主張のない優しさが
時々、浮かんでくるのです。
娘を庇い、尚且つ、万事が上手くまわるような手配。
ステキな女性です。。☆