その母親を鬼のような母親だと、人はいった。
でも私は「ちょっと待てよ」と思ってしまう。
父親とは離婚している。
一番上のお姉ちゃんは、重い障害を持つ。
中のお兄ちゃんは病弱で手が離せない。
三番目のこの子は、早産で生まれた。
この子がどこか障害を持っていれば、
国から障害児手当が出る。
けれど、ひとりの障害児手当なら生活できないが
三番目の子が足でも不自由ならもしかしてと、
両足が折れるよう、
何度も上から、落としたのであろうか?
今、補装具をつけて歩いている。
食欲はいっぱい。
でも、しゃべれない。
この子は、遅れた知恵で、
どんな大人になるのかナ、
憎むこと覚えて、
愛することや、愛される幸せを知らないのではないだろうか?
ひどい親とさんざん知らさたが、
死ねない母親の悲しい知恵ではなかったのか。
誰が、この母を責められるのか。
悲しすぎる出来事。
一生懸命学園守っていくからね。
(虐待されたこと、
恨まないで、三人乗りしてうれしく笑った日、
忘れないでね…)
『まり子のねむの木45年』より。
宮城まり子さん。。

*本日のあじさい