障害を持っていたり、学校につれていく人がいない場合
「就学猶予」という言葉があり、
学校に行かなくてもいいという法律があった。
なぜか私はがまんできなくなり
義務教育があるなら、権利もあると、
町の小学校の文教場のある、
日本で最初の
肢体不自由児養護施設をつくった。
「女優の気まぐれ」
と思われた。
でも私は、
ただ一心だった。
十二人の子どもたちを迎えた時
改めて私は、責任の重さをひしと感じた。
十二人。
「二十四の瞳ね」と
二人の保母に、頭を下げ
心から「よろしくね」といった。

宮城まり子さん。