はじまりはいつも雨 | シン・135℃な裏庭。

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彼女を


見かけるのは、


なぜか


いつも雨の日だったような気がします。。


「ちょっと疲れたら

出勤前にここにくる」



なっちゃんにだけ教えとく


そう笑っていたゆきちゃん。


22、3くらいの


水商売の女の子。


本屋さんで出会い、不思議な吸引力で結ばれた


大切な大切な友人



窓の外から手を振って


その喫茶店に入りました

ゆきちゃんは


さっきまで泣いていたような目をしていました









「私、汚れてる??」



(えっ!どうして?)


「たかおくんに言われた。お水してるような女なんか、信用できるか!」



って。


汚いものでも、見るかのような目だった



そういうとまた、


瞳に涙が溢れてました


「私、みんなを楽しませようと一生懸命がんばってるのに…」




ゆきちゃんのお店には


なんどか行ったことがありましたが


ゆきちゃんは、本当にいつも、楽しそうに振る舞って、


お客さんもそんなゆきちゃんが大好きで


ゆきちゃんを見ているとまるで


自分の羽をむしりながら

血だらけになりながら


お客さんのハートを


暖めているような


そんな風にも見えなくもありませんでした。







(ゆきちゃんは汚れてなんかいないよ…)


そういいたかったけど


愛する彼に言われた一言は


ゆきちゃんのハートを粉々に打ち砕いたかのようで


私が今、どんな慰めを言っても


その心に届く事はないだろうと思って、黙っていました





「愛するひとに


愛されたいな……」



そういって、


ゆきちゃんは泣き笑いを

浮かべました。



私、そろそろお店行くね

泣いてばっかりじゃいけないから♪


そう微笑んで


お店から出ていきました


ゆきちゃんの財布の中には


聖書の一文が小さく折り畳まれています


『愛は寛容で………





ゆきちゃん


今はわかんないかも


知れないけど


あなたは


きっと幸せになる


その無数についた傷が


やがて


同じ傷を受けた人を


救う。




だって



ずっと、ゆきちゃんの後ろに


綺麗なマリア様が


ゆきちゃんを抱き締めるように


守っていたから♪♪






こんな雨の日は


時々、


せつなくて、可愛かった

ゆきちゃんを思い出します



しあわせでありますように……………☆