〜波瀾万丈な人生に終止符を〜大塚まりりんです
今日もブログを読んでくださり、本当にありがとうございます
昨日起きてしまった日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、乗客367人が全員無事に脱出出来た事に心から安心したと共に、CAが日頃から受けている厳しい訓練が今回の大惨事に生かされ、大勢のお客様の命が救えた事に改めて感動致しました
CAの非常救難訓練はそれはそれは厳しく壮絶なプレッシャーと緊張の連続です
テストだからといって失敗は許されず、審査にパス出来ないと解雇されてしまいます
緊急事態にやり直しはないので一回で合格出来ないと保安要員として認められないのです
色々なシチュエーションの審査があるのですが、今回の事故のような火災でも様々なバージョンの火災の訓練を致します「エンジン火災」「オーブンからの火災」「ラバトリー(お手洗い)からの火災」「キャビンからの火災」そして火災からの緊急脱出も海上着陸の脱出の場合と陸上着陸の脱出の場合で手順が分かれます
飛行機の機種によって手順や使うアイテムの搭載場所、ドアの位置や開閉方法が違うので覚えなくてはいけない事があり過ぎて頭がパンクしてしまいそうになります
その手順を日本語・英語で丸暗記をしなくてはならず、筆記試験と口頭試験にパスしなくてはなりません
その後は実機訓練でモックアップを使用して本番を再現しながら火災発生から脱出までを訓練し、一人一人審査されます
機内で発生した火災の場合には消火器を使用するので消防士さんが訓練にいらして消火器の使い方を1人ずつテストします
自分の担当ドアが開かないとこのドアは使えない事を大声で叫んだり、脱出の際には手荷物は全て機内に置いて、ヒールの靴を脱いでいただく事もハッキリと大声で説明します
その際に敬語はNG全て命令口調で説明するのがマニュアルになっております
普段はバッチリメイクをして笑顔で機内食やお飲み物をお配りするサービス業でも昨日の事故のニュースの映像を観て「CAの仕事ってまさにこの時の為に存在するんだよなぁ…」と思いました
機内食だって飲み物だって本来なら別に無くてもいいサービスです
10年、いや50年に1度あるかないかくらいの大きな航空機事故の為に(日本の航空会社の事故発生率なんて0.1%以下だと思いますよ)あれだけの厳しく過酷な訓練を重ねて毎日のフライト前にも必ず全員で確認やチェックを繰り返しています
今回乗務されていた12名のCAさん達には心から大きな拍手をお送り致します