私が、今回紹介したいものは、「百年法」という山田宗樹さんの本です。
第二次世界大戦で、焼け野原になった日本。
人々は絶望に打ちひしがれますが、その時にアメリカからNAVIという技術が伝えられます。
人間は、NAVIという手術を受けると不老不死にの体を得ることができます。つまり、交通事故などに合わない限り永遠に生き続けることができるのです。しかし、そのような状況が続くと人口が増え続けるので、ある法律が制定されます。その名は「百年法」。これは、NAVIを受けた人間は100年後に強制的に施設に送られ、死ななければならないというものです。
舞台は、百年法のが有効になる直前から始まります。もちろん、人々は百年法の実施に拒否感を持ち始めます。また、政治家たちは、自分たちが死にたくないのはもちろんのこと、百年法凍結を政治利用しようとします。内務省官僚・遊佐章仁は百年法を実施しなければ、国の衰退は免れないと考え、百年法の実施に向け奮闘します。様々な、議論の末、政府は百年法の凍結を国民投票にかけることにします。
ここだけでも、一つの作品として成り立ちますが、これは全体の5分の1ほどの内容です。この後も、様々な出来事が起こります。
私は、この本はただ面白いだけでなく、民主主義についても考えさせるものだと思います。
この間の選挙でも主要政党すべてが、消費増税を争点化することを嫌い、無責任に延期することを公約にし、私たちも、そのような政治家を批判する一方、増税延期に将来のことも考えず安堵していると思います。
この本では、それが、命の問題になってくるので人々はより利己的になっていきます。また、先ほど紹介した遊佐章仁も自身の百年法の期間が迫ると考え方が変わっていきます。
この本は、非常に面白いのでぜひ、夏休みに読んでみてください。