中華やさんでチャーハンを食べると思い出す。
子供の頃、中華を出前注文すると、バイクの音が待ち遠しかった。
カブのバイクの後ろに積まれたバネが縦に揺れる荷台から
木の取っ手が付いたアルミの箱を取り出し、
玄関先で、箱の扉を上に引っ張り上げると
3段くらいになった仕切りから、チャーハンや餃子が出てくる。
最後にアルミのポットに入ったスープを
ネギだけ入ったスープ皿に注いでくれると
中華スープの良い香りが部屋まで入って「くぅ~」って、
たまらない気持ちになった。
それを見るのが好きだった。
母に「はい、運んでちょうだい」と言われ、
父に「気をつけてよ」と言われる。
こぼさないよう、倒さないよう、火傷しないよう
テーブルまで運ぶ。
チャーハンをレンゲで5口くら食べたら、
今度はレンゲに乗せたチャーハンをスープの中に沈めてから
口の中に運んで食べる。
楽しくて美味しくて嬉しい。
そんなことを思い出す。
