私9。 | とある中年オタの残念な生活記録!
【前回のこと。】

これは完全なる続き物ですので、前回分が読みたいという奇特な方は、記事テーマから”シリーズ「私」”で探して下さい。

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【社会人1年目。】

私は今の会社に採用になった。
人様にお金を借りているような身分であるので、貯金などはなく、会社の寮に入った。
私の入った寮は、男子単身者専用で、「一刻館」のような作りだった。
もちろん、美人の未亡人管理人などいなかったが。

広さや清潔さは満足といえるものではなかったが、入寮者はお互いに干渉しようとしない雰囲気であったので、暮らしは快適ではあった。6畳一間、トイレ風呂キッチン共同、もちろん食事はほとんどコンビにご飯だけどね。

仕事は初めてするようなことばかり。
肉体労働も頭脳労働も両方あるような仕事でした。
結構要領よく覚えることができ、1年目の評価は高かった。
給料も良かったので、○○県に残してきた祖母と弟に毎月9万ほど仕送りができた。



当時付き合っていた彼女(彼女のお父さんからお金を借りていたわけであるが)のお母さんが亡くなったのが、この年の初めの方だったと思う。
お母さんが亡くなってから、彼女は情緒不安定になり、そして、幼児退行をともなう失語症になった。
若かった私は、もちろん彼氏彼女の関係であるから心配であり、回復を願ったわけではあるが、同時に、お父さんから借りているお金の件が、どうしようもなく頑丈な鎖のように感じてもいた。本当にろくでもない男である。



上記のようなことを言い訳にするわけではけしてないが、この年の冬に、職場で好きな人ができた。
この人と付き合うために、失語症の彼女と別れなければならない。
その為には、お金を返さなければならない。

当時、頭の中ではそんなことばかりを考えていた。
本当にろくでもない男だ。
自分のことを必要としている病気の彼女との関係を、一方的にお金で清算しようなんて・・・・。

結局、すがる彼女を振り切って別れを告げ、お父さんには借金の残額全てを返済した。
お金もないのにどうやって?
祖母が私の仕送りにほとんど手をつけておらず、それを祖母が黙って出してくれたのだ。





このようなプロセスで、社会人1年生の私は新しい彼女を得た。
ちなみに、この彼女とは半年ともたなかった。
そりゃそうでしょ。こんなプロセスで付き合い始めたんだもの。
長持ちなんてするわけない。

ホント、ろくでもない男だ。





ちょうどこの頃、父と連絡がつき、父は祖母と弟を引き取って愛知県に行くということになったと思う。
これで、仕送りをしなくても良くなったし、いろいろな心配もしなくて良くなって、ほっとした。



(つづく)