本作品は、そのタイトルやパッケージ画像から凄惨な暴力シーンに溢れたハードコア映画であると想像されるだろうが、誰もが楽しめる青春物語である。物語は悪ガキ時代から始まり青年時代の暴力団・自警団へ続く。喧嘩・恐喝・暴力・殺人などのシーンが繰り返され、その迫力や痛々しさは実に生々しい。かつて悪ガキだった青年マサシは暴力の世界で生きている。物語が進むと、彼が悪ガキ時代に関係した事件に対し贖罪の意識を持っていることが分かる。その背負ってしまった十字架が、殺人衝動と弱者救助という相反する行動へ彼を駆り立てて行く。底抜けに明るく楽しい悪ガキ時代と、痛みと苦しみに満ち心身ともに荒みきった青年時代のコントラストが何とも切ない。鑑賞者は、子供時代は過去も未来も何も関係無く能天気に楽しく生きられて良かったなと感傷的な気持ちになり、さらに青年マサシが物語終盤に取る行動にそれでも生きていかねばならぬ者の勇気を見て励まされることだろう。それらが本作品の醍醐味である。見た目は怖いが広く観てもらいたい。