本作品は、そのタイトルやパッケージ画像から凄惨な暴力シーンに溢れたハードコア映画であると想像されるだろうが、誰もが楽しめる青春物語である。物語は悪ガキ時代から始まり青年時代の暴力団・自警団へ続く。喧嘩・恐喝・暴力・殺人などのシーンが繰り返され、その迫力や痛々しさは実に生々しい。かつて悪ガキだった青年マサシは暴力の世界で生きている。物語が進むと、彼が悪ガキ時代に関係した事件に対し贖罪の意識を持っていることが分かる。その背負ってしまった十字架が、殺人衝動と弱者救助という相反する行動へ彼を駆り立てて行く。底抜けに明るく楽しい悪ガキ時代と、痛みと苦しみに満ち心身ともに荒みきった青年時代のコントラストが何とも切ない。鑑賞者は、子供時代は過去も未来も何も関係無く能天気に楽しく生きられて良かったなと感傷的な気持ちになり、さらに青年マサシが物語終盤に取る行動にそれでも生きていかねばならぬ者の勇気を見て励まされることだろう。それらが本作品の醍醐味である。見た目は怖いが広く観てもらいたい。

母が霞ヶ関勤務、2人の弟は揃って地方公務員のため、個人的に身近な存在ではある公務員。彼ら公務員は行政サービスの提供を職務とするがその実態が多種多様であることは、自己の人生を通じて薄っすらと感じてきた。著者は市役所入庁後に財団法人、県庁、中央官庁への出向を経験した30代半ばの男性である。母校の恩師とは全く違う、近所の交番勤務の警察官とも違う、そのような公務員がどのような仕事を経験し何を感じ何を考えているのかを薄っすらではなくリアルに知りたいということが、本書を手に取った動機。立派な建築の市役所で何やらデスクワークに勤しんでいる彼らはナンボのもんなんじゃ?という訳である。