午後ですが本日のしんぶん赤旗のいくつかの記事題名です。

 「戦争犯罪に逮捕状請求 ICC イスラエル首相・国防相 ハマス幹部にも ICCのカーン主任検察官 ☞国際刑事裁判所(ICC)」

 「電磁砲『レールガン』開発 防衛装備庁 米軍に要員派遣 技術・費用に懸念 米は断念」

 「イラン大統領死去 志位議長が弔電」 

 「海自で人為事故相次ぐ 着陸失敗・尻もち 任務増で訓練不足 関係者『放置すれば民間に被害』」

 「『正しい方向への一歩』 ICC・逮捕状請求 各国が支持 米はイスラエル擁護 英やドイツ疑問呈する」

 「イラン大統領選 来月28日 『選挙制度が不公平』批判も」

 「ゼレンスキー氏が任期の5年超える ウクライナ大統領」

 「ウイスキー値上げ キリンビール」

 「損害保険大手3社が最高益 24年3月期」

 「米レッドロブスター 破産を申請」

 「ブルーモーメント 山下智久」

 「大谷バント安打」

 「大谷元同僚の違法賭博調査 大リーグ機構」

 「スタジオジブリに名誉パルムドール 仏カンヌ映画祭」

 「裁判員制度15年『環境整備必要』 日弁連会長が談話」

 「染料は紫根でした➔ 国宝『高雄曼荼羅』」

 「▶徹底追及統一協会 留学生集め弁論大会 関連団体、来月から25カ所」

 「『クレイジー君』懲役7年を求刑 宮崎地裁」

 「さあ、初ガツオ」

 「富士の名所に”悲しい幕” 富士河口湖町が設置 山梨 コンビニ越しに富士山を望む構図が外国人観光客に人気の撮影スポットで、眺望を遮るために設置された黒い幕=21日午前、山梨県富士河口湖町」

 「■沖縄・奄美、梅雨入り」

 「来春の朝ドラ『あんぱん』 ヒロイン夫役に北村匠海 今田美桜 北村匠海」

 ◎本日は袴田事件での裁判のやり直しの再審で検察官の求刑と弁護側の最終弁論で結審ですが、群馬県草津町の町長から性被害を受けたと同町の町議会議員がマスコミなどに訴えた事件では民事訴訟で町議の被害申告が全くの虚偽だったことが認定されたそうです。

 近代の刑事司法の目的は被疑者・被告人の人権を守るとともに真犯人を処罰することでそこから「推定無罪」の原則が導き出されます。なぜならいきなり真犯人を処罰することができるのなら「確定有罪」で被疑者・被告人の人権を守る暇はないので推定無罪の原則は導き出されないからです(もちろん有罪判決が確定で刑務所に収容後も受刑者の人権は守らなければならないが)。

 前近代の刑事司法の目的はまず真犯人を処罰することで日本でも検非違使や中世ヨーロッパでの魔女狩り裁判などで証拠を集めた側が処罰もすることで、これを糾問主義と言いこれでは冤罪が多くなります(もっとも前近代の刑事裁判でも例としてTVドラマ「大岡越前」のような江戸時代の奉行所でも証拠調べはしていて無罪の言い渡しもそれなりあった。中世ヨーロッパでの魔女狩り裁判で処罰された側も今で言うカルト教団の類いだったようで理由なく異端とされたわけではない)。宗教の影響からも悪い者は懲らしめねばならないというのが自己目的化してしまったようです。

 捜査し証拠を収集した側の警察と検察と処罰の許可を与える側の裁判所が分かれているのが弾劾主義・当事者主義で、これが近代の刑事司法です。捜査し証拠を収集した側が一番事件のことを分かっているから処罰もするはは近代の刑事司法ではないです。捜査し証拠を収集した側は自分の捜査活動と集めた証拠が可愛くなってしまって、どうしても被告人に有罪と厳罰を求めるようになります。捜査活動と証拠を見直してこれは冤罪ではないか、とは考え難くなります。

 前から書いていますが人権派も厳罰派も冤罪は防げるとか冤罪とそうでない事件は区別できると考えているようで、それでの犯罪被害者(遺族)の刑事裁判への参加とかでこれは意味不明です。犯罪でも強盗や傷害や強姦の被害者は事件の真実を知っているのでむしろ裁判で証人として証言して目の前の被告人に反省を促すことはありでしょう。でも犯罪被害者の遺族は必ずしも事件の真相を知らないです(それが普通では)。事件発生時に現場にいたわけではないので。それなのに犯罪被害者遺族が刑事裁判では検察官と同席して当事者として座っているのは冤罪を促すことになりかねないのでは(必要以上に被告人を死刑を含む厳罰にするのもある意味冤罪である)。

 だから群馬県草津町での町長から性被害を受けたとの町議の虚偽申告での全くの冤罪も、これも町議を支援したのも市民団体が中心で性被害者を守ろうという意味でも人権派です。しかし性被害を受けたとの訴えだけで相手側の町長の意見を聞いていないのでまさに前近代の糾問主義の刑事司法制度を実践で気分は大岡越前だったのでは。草津町は「セカンドレイプの町」とまで言われましたが。人権派も厳罰派も犯罪被害者(遺族)が言ってるから冤罪ではない厳罰に、という過ちを犯しています。事実認定に被害者遺族は関係ないです。

 今回の袴田事件の裁判の結審でも群馬県草津町の町長から性被害を受けたとの虚偽申告でも両方からいかに冤罪を防ぐのが難しいのかが分かります。これは人権派も厳罰派もあまり関係ないです。それでも人権派も厳罰派も冤罪は防げる冤罪とそうでない事件は区別できるで。冤罪は防げるなら死刑(制度・執行)に正当性を与えますし(厳罰でも死刑にまですることはないという議論はあっても)区別できるのなら50年以上続いた袴田事件の裁判はいったい何なのかということにもなります。例えば現行犯逮捕でもいきなり街頭で人を刺した容疑者も誰かに弱みを握られて命令されたのかも知れません。よくあるコンビニエンスストアでのおにぎりやパンや弁当を盗んだ容疑者でも生活に困窮している家族に言われたのかも知れません(命令されてその意思に反してやった犯罪は「間接正犯」と言われ当然無罪にもなる。特に未成年者は。命令した者と意思を通じてやったのは共犯になる)。現行犯逮捕でも冤罪の可能性は決してゼロにはならないです。人権派も厳罰派も裁判でも冤罪はなかなかなくならないという現実を認めるべきではないでしょうか。そこからそれでも日本で死刑制度を続けるのかやはり世界の潮流から廃止すべきか議論すべきでは。

 ※🟥しんぶん赤旗の📰購読申し込みは周囲の👩‍💼🧑‍💼日本共産党員の方か各地の🌈日本共産党地区委員会(🏛️党事務所)までお願いします。📱スマホでも読める📶しんぶん赤旗電子版も。

 ではまた。ごきげんよう。

 (24日1時53分に誤字を修正しました)。