かなり深夜ですが昨日のしんぶん赤旗で見逃した記事題名です。

 「『2024年能登半島地震災害募金』へのご協力を訴えます 日本共産党中央委員会」

 「鉄道免許の取得18歳に引き下げ 来年度実施検討」

 「『台湾統一は歴史的必然』 中国主席が演説で強調」

 「母の落ち着き 大坂復帰飾る 1年3カ月ぶり 女子テニス 『娘が私を変えた』」

 「経験ない揺れ 余震恐怖 ■石川・志賀」

 「■紅白視聴率過去最低」

 ◎前回に引き続き羽田空港での日本航空機と海上保安庁機の衝突炎上事故を私なりに解説したいと思います(事実に基づくように努めています)。

 まず羽田空港の管制塔ですがこれは再国際化で(羽田空港は成田空港開港で国内線専用となった。但し国交のない台湾との路線は羽田発着)便数が増えるので海上にD滑走路を建設でそこまで視認できるように今の新たな高い管制塔に移転しました(それまでの旧管制塔も緊急時のバックアップのため残してある)。でも管制塔から新たなD滑走路へは遠いです。

 しかし今回の事故はC滑走路上で視認は容易のようでも動画サイトでの映像でもすでに暗くなっていて管制塔の管制官と日本航空機と海上保安庁機との受け答えの有無は別にして管制官や日本航空機は海上保安庁機を視認できなかったのでは。もし視認できれば(海上保安庁機は背後から着陸の日本航空機を視認するのは困難では)管制官はゴーアラウンド(着陸やり直し)を指示で日本航空機もゴーアラウンドを自ら実行(事態が切迫しているので管制官の指示を待つ必要はない)で衝突事故は回避できた可能性はあります。

 次に日本航空機はまだ新しいエアバス350型機で、海上保安庁機はボンバルディアDHC8ー300型機でプロペラの小型機です。これは旅客機にも使われています(内部構造は違うが)。小型で日本航空機からの視認が困難だったのかも知れません(暗くなっていたので)。しかし小型機だったのでエアバス350は大型機で衝突でも横転や大きく損壊せず乗客の比較的スムーズな脱出になったとも思います。横転などで機内の乗客乗員も負傷や転倒で座席や天井が損壊で避難が妨げられ脱出シューターも開かなかったら外部の応援を待たざるを得ないのでは。

 その脱出ですがかなり速く完了したようで不幸中の幸いでしたが、よく言われているようにアテンダントさんの対応が良かったようで、実はもちろん脱出の訓練は受けていますがこれも機種ごとで今回乗務のアテンダントさんはエアバス350型機の脱出訓練を受けているはずです。他の機種(例えばエアバス350型機のライバルとされるボーイング787型機など)だけでの訓練を受けていてもエアバス350型機には乗務できないはずです。機内のドアや通路や座席の配置などの内部構造が違っているので今回の緊急時に対応が不慣れになりかねません。よって訓練の成果があったと言うべきでしょう。

 また脱出時のシューターは自動で開くようになっていて、今回は違いますがこの脱出シューターは機体がエンジントラブルなど緊急時に海上に着水した場合に救命ボートにもなります。そこまで考えられています。機体自体もある程度は浮かぶようにはなっています。

 その後の炎上したエアバス350型機は焼け落ちましたが、すぐに駆け付けた消防車両は羽田空港専用のものです。羽田空港が運用中はいつでも出動できるようになっています。消防車に「航空局」と書かれていましたが、東京消防庁ではなく国土交通省東京航空局所属と思われます(成田空港では民間の消防会社の消防車が待機)。真水ではなく消火剤をすぐに放水できるような化学消防車です。実際に機体の下は消火剤の泡まみれになっていましたが。

 それでも残念ながら機体は焼け落ちましたがエアバス350型機も巨大で高層建築を消火するようなものです。それから厄介なのは一般の建物は火災でも延焼を食い止めることはありますが、航空機の場合飛行のための燃料を積んでいて(エアバス350でもエンジンに接続する翼に燃料タンクがある)いくら一時的に火災を食い止めてもどんどん燃料が供給されているようなものです。まさに「火に油を注ぐ」です。しかもエアバス350型は大型機であって新千歳空港から羽田空港への飛行で新千歳空港離陸時には少なくとも往復できてさらに羽田空港へ飛行できるぐらいの大量の燃料を積んでいたと思われます。これは天候悪化など羽田空港が使えなくなった時に代替の空港にまで飛行や新千歳空港に引き返すために余裕を持って燃料を積んでいるので必要なことです(新千歳空港に引き返すのが乗客のためにも便利である。例えば北海道の人が中部空港・セントレアに着陸でも家族・親戚・友人知人のいない人が多いと思われるので空港以外での帰宅や滞在が困難)。

 よって外部から東京消防庁の消防車の応援ですが、乗客乗員の脱出が完了するまで航空局の消防車が放水で何とか火災が広がるのを防いでいたようでやはり空港専用の消防署の効果はあったのでは。この空港専用の消防署は全国の空港にあり空港が運用中はいつでも出動できるようになっています(もっとも空港での航空機事故はそうは起きないのでみなさんもご存知かも知れませんが、その空港専用の消防車は新路線が開設された時などに着陸した旅客機に向かって放水する歓迎行事に使われてもいます。ウォーターキャノンと呼ばれます。私も中部空港・セントレアで目撃したことがあります)。

 全体として数々の事前の訓練と安全対策が日本航空機からの乗客乗員の全員脱出に貢献したと言えそうです。

 長くなったので羽田空港での航空機炎上の事故の解説はまた。

 では。おやすみなさい。