2011/11/20 昼 千秋楽

手放しに楽しめるハッピーミュージカル!
現代ドイツの社会問題も盛り込まれてはいるけれど、
そんなことよりとにかくもう、歌って踊って歌って踊って歌って踊ってハッピーエンド。
アンサンブルさんたちが大活躍です。
村瀬美音さんと中島康宏さんが並んでるのを見て「カーバとランパスが…」などと思ってみたりも。
実際にCATSで共演は全然してないんですけどね(笑)時期が違いすぎる。
楽しい演目は通うのも気楽でいいですよね。
フロリアン役の子が二人とも芸達者でしっかりしてて可愛かったー。
しかしドイツミュージカルってどれもなんか昭和歌謡な曲がありますよね。なんでだろう。
2011/11/16夜

2F最後列での観劇。自由劇場はどこでも見やすくて素晴らしい。

この日はプレステージイベントがあり、振付や落ち組の設定について興味深い話が聞けた。
コーラスラインという作品の見所が増えた感じ。
最初のジャズコンビネーションを脳内でカウントしつつ見てみる。

週の初めの公演はちょっと硬く感じる。
この作品においてはそれが程良い緊張感となって、よりオーディションらしさを醸し出す気がする。
休演日を挟んで芝居が少し変わったように思う。
役者さんたちは休演日と言えどオフではないのだろうな…。

今回のコーラスラインは前回から大きくキャストが動いて
この演目に初めて出る人が多い。
この日のキャストだとラインの17人中11人も初役である。
開幕初日に出た役からさらに別役に替わった人もいる。
実に新鮮。
前回全国公演で見た時のキャストはベテラン揃いで豪華だった。
そこから比べたら客の呼べる役者は少ないかもしれない。
見る前は大丈夫なの?と思わなくもなかったが、幕が開いてみればその不安は杞憂だった。
もちろん要所に配役されたベテランが舞台を引き締めているのは言うまでもないのだが、初役だからこその熱心さ・ひたむきさはこの作品をより深くすると感じた。
人手不足を補うための窮余の策の一面もあるだろうが、こういったチャレンジは劇団に新しい風をもたらすだろう。力のある若手をどんどん使っていって欲しい。

キャストの個別感想を簡単に。

ダン:金久烈
このひとのバレエコンがすごくパワフルで美しい。芝居は意外とウェットな感じ。歌も上手いなあ。

マギー:松元恵美
可憐な容姿ときれいなソプラノ。欲を言えばもう少し薄幸感が欲しい。意外とむちむちしてるのも個人的には好き。

マイク:笹岡征矢
顔立ちのせいか感情が見えにくいが、台詞のよさでカバー。タップ上手いのでそのうちCFYでも見てみたい。でも玉井くんと被っちゃうかな。

コニー:桜野あら
日本でコリアンがチャイニーズアメリカンを演じる妙。十分にチャーミングなコニー。ばれちゃった、が特に可愛い。下腹のぽっこりはちょっと気になる。

グレッグ:道口端之
高め安定。以前より少し棘の抜けたグレッグ。道口さんの素にはボビーの方が近そうだけど、個人的にはグレッグの方が好き。「その日その時を…」の台詞の重みが感じられる。

キャシー;坂田加奈子
ダンスのキレがだいぶ戻ってきて嬉しい。加藤ザックとのやりとりはリアルすぎて息が詰まる。「踊れなくなったら?」のディスカッションを一歩外側から見ている時の顔もいい。

シーラ:団こと葉
初日に見た時はそこまででもなかったんだけど、この日見てとてもいいシーラだなと実感。強気でぐいぐいいく場面とふっと見せる脆い素顔の落差が素晴らしい。最後の合否の場面の表情も好き。

ボビー:丹下博喜
芝居の緩急の上手さにもっていかれる。マイムもいちいち面白い。意外と気配りの人。お兄さんボビー。あと、丹下さんの横のバットマンが相変わらず美しくて好き。

ビビ:出口恵理
若さとハングリーさの発露が等身大で好ましい。ビビも難しい台詞多いですよね。「自殺する」とか、ザックに一蹴されるけど、彼女としては結構本気だったと思うし。

ジュディ:坂本すみれ
ダンスとスタイルと笑顔はバッチリ。歌と台詞はすっぽ抜け感が…。でもジュディで一番大事なとこは屈託のない明るさだと思うのでアリだと思います。

リチー:松島勇気
以前程うっとおしいリチーじゃなくなった!なんか可愛くなった。ダンスが素晴らしいのは言うまでもないんだけど、歌がほんと上手になって余裕が出てきたなあって。

アル:川口雄二
この人も高め安定。ブレない。歌・ダンス・芝居の三拍子そろった得難いミュージカル俳優。いつも割といいひとポジションになっちゃいがちだけど、もっときっつい役とか見てみたいなあ。

クリスティン:染谷早紀
彼女のクリスティンはほんと可愛い!いじらしい!川口さんアルとだとなんか結婚したてなのに顔付きが似ててそこもツボに入ります。彼女のダンスとてもきれいなので、よりクリスティンらしさが増し増し。

ヴァル:鳥海郁衣
姐御系ヴァル。シーラとの火花バチバチ感がすごく好き。それがポール退場後のあたりで共感にかわってくあたりの表情もいい。ルックスの作り物感もイイネ!そして素晴らしいファンキック!!(ここ大事)

マーク:山本道
ほんとちっちゃくてびっくりする。コニーと身長変わらないよ?でもダンスは元気一杯のびのびキレキレで魅せる。そして若いのに芝居上手いなあって思ってたら、彼3歳から芸歴があるのね。すごい!

ポール:竹内一樹
優しくて不器用な生き方しかできない、それでも踊ることが大好きで大切。告白のシーンはもちろんですが、ラインにいる時の彼の不安と緊張を押し殺しきれない表情がすごく好きです。

ディアナ:鳥原如未
彼女のNothingいいですよ!この曲で泣けたのは初めてかも。ラインで人の話を聞いてる時の表情がくるくるかわるのが陽気なディアナらしくてとてもかわいい。

ザック:加藤敬二
ONEの稽古の時の最初に帽子構えるポーズの美しさは異常。腕肩脚、顎の角度まで完璧。

ラリー:影山徹
にっこりした顔と真顔の時とで年齢が5歳くらい違って見える。ラリーの人生にも色々思い馳せちゃいますね。
2011/11/7夜

舞台手前から奥へ、パースペクティヴを誇張したトンネルのようなセット。
奥には上流家庭を思わせる華やかなテーブルと椅子たち。
娘の婚約パーティの夜、一人の男がその屋敷を訪れ、エバ・スミスという女性の自殺を告げる。


原作の戯曲は、その作家をミステリ系の知人がこぞって褒めていたので、
まあきっとそういう話なんだろうなと思っていました。
期待以上でした。
縦糸を一気に収束し撚り合わせ、それを一旦解くとみせかけて…。
ラストあたりの舞台奥と手前のコントラストの気持ち悪さえげつなさにゾクゾクしっぱなし!
カリカチュア風に演じられる舞台奥の三人を、笑えたのはほんとに最初だけでした。

私たちは色々な物事に目をつぶり顔を背け、
そうするのが大人なのだと自己暗示をかけながら日々をやりすごす。
でもそれはどんどん道を狭くし、自らを消失点に追い込んでいくことなのだ。
ちょっと立ち止まって足元や背後の暗がりに目を凝らすことも時に必要で…。
ただし、その暗がりに飲み込まれないように、くれぐれもご注意を。