2011/11/7夜

舞台手前から奥へ、パースペクティヴを誇張したトンネルのようなセット。
奥には上流家庭を思わせる華やかなテーブルと椅子たち。
娘の婚約パーティの夜、一人の男がその屋敷を訪れ、エバ・スミスという女性の自殺を告げる。


原作の戯曲は、その作家をミステリ系の知人がこぞって褒めていたので、
まあきっとそういう話なんだろうなと思っていました。
期待以上でした。
縦糸を一気に収束し撚り合わせ、それを一旦解くとみせかけて…。
ラストあたりの舞台奥と手前のコントラストの気持ち悪さえげつなさにゾクゾクしっぱなし!
カリカチュア風に演じられる舞台奥の三人を、笑えたのはほんとに最初だけでした。

私たちは色々な物事に目をつぶり顔を背け、
そうするのが大人なのだと自己暗示をかけながら日々をやりすごす。
でもそれはどんどん道を狭くし、自らを消失点に追い込んでいくことなのだ。
ちょっと立ち止まって足元や背後の暗がりに目を凝らすことも時に必要で…。
ただし、その暗がりに飲み込まれないように、くれぐれもご注意を。