ボツになったメニューたち⑦ | Little Friends

ボツになったメニューたち⑦

(続き)「冷し中華」

僕が店長になったのが6月、とりあえず野菜ラーメンなどのメニューを整理したものの、夏を前に頭を抱えたのが「冷し」。

北海道は涼しいから、冷しなんか必要ないと思うのは、北海道の夏を知らない証拠。

確かに夏は短いが、夏はそれなりに暑い。そして、北海道人は「冷し中華(北海道では冷しラーメンと呼ぶ)」を食べることで、短い夏を実感するのだ。

だから、たったひと月くらいとは言え、夏に「冷し中華」は必需品。

だが、夏の北海道は観光シーズンでもある。観光客は、わざわざ北海道まで来て「冷し中華」など食べない。

かつてより売上は落ちたとは言え、土日は多少は混む。この年に限っては、作り手だけでなくアルバイトも全く足らず、メニューを増やして増収をめざすよりも、まずは店を「回す」ことが最優先課題。

考えた結果、「冷し中華」の販売は中止し、製麺会社から勧められた「もりラーメン」でお茶を濁すことに…。

麺を冷す手間は同じだが、余計な盛付けの必要はなく、蕎麦ツユに牛肉エキスを入れただけの安直なもの。

苦し紛れの選択だったが、予想どおり評判も悪く、さっぱり売れなかった。(続く)