さよなら豊橋② | Little Friends

さよなら豊橋②

(続き)だが、もう一度豊橋に住みたいかと聞かれれば、答えはNOだ。

豊橋の人が読んだら、きっと気を悪くするだろうが、僕にとっての豊橋というのは、やはりこの寮のことだった。

他の連中にくらべれば、ずいぶん豊橋の町を歩いたが、休日にドヤジがイヤで出歩いた結果であって、平日はドヤジのウザウザオーラにウンザリしながら、寮の部屋にいるしかなかった。

豊橋のよさを見ずに、寮での不愉快さだけが判断基準というのは、我ながら情けないし、豊橋の人にも申し訳ない。

町の規模としては、大都会が苦手な僕にはぴったりの町だし、自然も豊かだ。

こんな住み方でなければ、好きになれたかもしれない。豊橋のよさがわからないまま札幌に帰るのは心苦しいが、今は1分1秒でも早くこの町を出たい。

誰にも煩わされず、一人ゆっくりと眠りたい。札幌の自分の部屋なら、確実にそれが可能だ。

今夜は名古屋に泊まり、札幌のラーメン屋の同僚に会おうと思う。

その人は今、ラーメン屋を辞めて、名古屋で立ち飲み屋をやっている。

決して良好な関係ではなかったが、お互いにラーメン屋を辞めた今なら、素直に話せるような気がする。

3年ぶりの再会だ…。(続く)